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篠原2010

7-49-1 腎・腎盂・尿管腫瘍 -> 腎

基礎知識 成人の腎実質に発生する悪性腫瘍の 85-90%は腎細胞癌である 腎癌発生の危険因子: 喫煙・肥満・高血圧など。長期透析患者の多くに発生する後天性嚢胞性腎疾患(Acquired cystic disease of kidney:...
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7-44 結腸癌

基礎知識 大腸癌のリスクファクターとして遺伝要因より環境要因の比重が大きいと考えらている。特に動物性脂肪の過剰摂取が指摘されている。 大腸癌の90%は腺癌である 大腸癌診断時の病期 病期 割合 Ⅰ 30...
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7-09 聴神経鞘腫

基礎知識 聴神経鞘腫の治療法には(1)手術 (2)GKの2つがある 通常、第一選択は手術である 聴力および顔面神経機能の温存率はGKが手術に勝る 放射線治療 治療方針決定には、腫瘍の解剖学的分類である Koos classifi...
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7-06 脳室上衣腫

基礎知識 成人では全脳腫瘍の2-9%、小児では6-12%、3歳以下では30% WHO分類ではⅠ-Ⅲに分類される。Ⅰはmyxopapillary ependymomaやsubependymomaなどが含まれ異なったエンティティ...
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7-11 比較的まれな脳神経腫瘍

組織診断がつかない脳幹部腫瘍 中脳・今日・延髄に発生した腫瘍の総称(橋発生が最多) 小児脳腫瘍の10-20%を占める 組織型はほとんどがびまん性の glioblastoma または anaplastic astrocytoma → 予後...
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7-81 比較的まれな小児腫瘍

胚細胞性(由来)腫瘍 胚細胞性腫瘍は原発部位によって(1)性腺(2)性腺外発生の2つに大きく分類される 性腺外の発生部位は仙骨部、後腹膜、縦隔、頸部、頭蓋内(松果体近傍)が多い 画像では境界明瞭な球型腫瘤を形成する yolk sac成分...
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7-91 原発不明がん

基礎知識 原発不明がん(Carcinoma of unknown primary: CUP) 原発不明がんは全悪性腫瘍の 3-5% 原発不明がんの20-50%は剖検しても原発不明 原発不明がんは多くの場合、発症時に病変多発しており予後不...
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7-93 悪性腫瘍による気道狭窄

基礎知識 気道狭窄、気道閉塞は治療の絶対適応である(呼吸困難、閉塞性肺炎という最も苦しい呼吸器症状を引き起こすため)。 気道狭窄に対する治療は数ヶ月程度の生存期間延長を期待できる 肺癌の縦隔浸潤はT4である。 食...
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7-18 喉頭

基礎知識 亜部位は声門上部、声門部、声門下部 癌の発生頻度は声門上部(26.2%)、声門部(70.4%)、声門下部(2.2%) 喉頭癌は全頭頸部癌の15.7% 初診時リンパ節転移の頻度は声門癌(8%)、声門上癌(45%) 喉頭のリンパ節...
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7-78 ウィルムス腫瘍(小児腎腫瘍)

基礎知識 ウィルムス腫瘍は小児の腎腫瘍中最多。 胎生期後腎組織に由来。 予後良好群の治癒率は 90%以上。 好発年齢2-3歳。75%が5歳以下に発生。 原因遺伝子: WT1遺伝子(11p13)、WT2遺伝子(11p15) 予後因子:腫瘍...
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7-84 翼状片

基礎知識 翼状片は「眼球結膜の線維芽細胞」が角膜との境界部において以上増殖し、角膜におよぶ良性疾患である 症状: 初期には充血や異物感、進行すると乱視などの視力障害 ほとんどが鼻側発生(97%)。耳側発生(3%)。 好発年齢は40-60...
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6-15 BNCT

基礎知識 中性子はエネルギーによって原子核との反応が大きく変化する 速中性子( > 10Kev) 熱中性子 ( > 0.5eV、平均 0.025eV) BNCTでは熱中性子を用いる (BNCT以前には速中性子線治療が期待され...
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7-45 直腸癌

基礎知識 日本では年間4万人が大腸癌で死亡(2008) 解剖 解剖学的には直腸とは、腸間膜を失う第2仙椎以下の高さの結腸 外科手術的には直腸とは、直腸S状部を含む広角の高さ以下の部分 下部直腸ほど狭く、腹膜に包まれない上、骨盤に...
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7-47 まれな消化器癌の放射線治療

ざっくり言うと 癌、神経内分泌腫瘍、間葉系腫瘍、悪性リンパ腫が大きな分類 腹膜にも中皮腫がある、温水で腹腔内にケモ投与で治療成績が上がっている 消化管の神経内分泌腫瘍 カルチノイドと膵内分泌腫瘍(インスリノーマ、グルカゴノーマ、...
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7-61-1 卵巣癌

基礎知識 卵巣悪性腫瘍は全女性生殖器悪性腫瘍の約1/3 成熟期の卵巣は母子頭大。長径5cmくらいまでは正常範囲。 卵巣腫瘍の 85%が良性、15%が悪性 卵巣腫瘍は発生母地から(1)上皮性腫瘍(卵巣の表層を覆う細胞に由来) (2)非上皮...
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7-39 食道癌 胸腹部

基礎知識 日本では扁平上皮癌が90%。欧米では腺癌が50%。 同時性重複癌は約10%、同時性+異時性重複癌は20%弱 解剖 頸部(Ce) + 胸部(Te) + 腹部(Ae)に分類。胸部は 上胸部(Ut)+中胸部(Mt)+下胸(L...
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5-10 がんのIVR

体液貯留に対するシャント術 デンバーシャント留置 : 難治性腹水の治療。シャントチューブにより腹水を中心静脈に還流させる。シャントチューブは皮下トンネルを介して留置する。 日本発の治療としてTTPVS (Tras-jugular tra...
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7-36 再発乳癌

ざっくり言うと 局所・領域再発では局所治療優先、通常手術。しかし鎖上リンパ節転移は、準遠隔転移とみなし全身療法優先。 腋窩リンパ節郭清術、腋窩含む再照射は、原則的に繰り返さない。照射をやむをえず追加する場合は限局照射野で。 基礎知識...
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5-11 免疫療法

基礎知識 がん患者は免疫制御機構が強まり免疫抑制状態にある→がん免疫療法が期待された効果を上げない原因の1つ 免疫療法は大規模RCTで確立されたエビデンスはほとんどなく、保険収載された治療も少ない がん免疫療法の種類 種...
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7-86 バセドウ病・甲状腺眼症

基礎知識 バセドウ病とは: 甲状腺に対する自己抗体により甲状腺機能が亢進している状態。びまん線甲状腺腫を伴う甲状腺中毒症状、眼球突出、頻脈、限局性粘液水腫などを呈する バセドウ病の約30%に眼症が発症する 眼症のうち5-15%が中等度な...
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7-63 皮膚癌

ざっくり言うと 皮膚がんはメラノーマかその他に分類 メラノーマは放射線抵抗性、非メラノーマは放射線感受性 BCCとSCCが代表的な非メラノーマ SCCはその名の通り普通の皮膚(ケラチノサイト)由来、BCCは毛包由来 非メラノーマにはRT...
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7-90 オリゴ転移への放射線治療

基礎知識 oligometastasis : 少数の遠隔再発/転移のみで、遠隔再発/転移部位に局所治療を加えることで延命効果のある病態 1995 Hellmanらがoligometastasisという語を提唱した oligometast...
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7-35 乳房切除術の適応にならない進行乳癌

基礎知識 乳房切除の適応にならない進行乳癌は全身性疾患であり、全身薬物療法が治療の主体である 切除不能進行乳癌のRTの報告は少なく、エビデンスレベルの低い領域である 局所進行切除不能例でのRTの目的は、予後改善(主として局所制御と考えら...
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7-92 脊椎・脊髄転移

ざっくり言うと 脊髄圧迫症候群に対しては基本RTをやって問題ないが、手術の方が明らかに優れる症例はしっかり手術にまわすべき(即ち長期予後、合併症重篤例) 疼痛コントロール80%に比べ、歩行機能温存率は少し落ちる60-70%のイメージ 早...
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7-64 悪性黒色腫

基礎知識 悪性黒色腫はメラノサイトががん化したもの 人種間で発生頻度や好発部位に差がある 発生頻度(人口10万人あたり) 白人:15、日本人:2、黒人:0.5 日本での悪性黒色腫の年間死亡者数は 500人前後 好発年齢 : 60-70歳...
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7-54 精巣腫瘍

ざっくり言うと 血清腫瘍マーカーが非常に重要。予後因子として、また鑑別診断として。 RTのよい適応はセミノーマのIIA/B期。他は必須ではない。30or36Gy。 精巣から離れた腹部大動脈周囲リンパ節こそが一番照射しなければならない領域...
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5-06 外科腫瘍学

基礎知識 がんに対する手術成績の短期評価指標として、「手術合併症率」と「手術死亡率」がある 手術死亡は術後"30日"以内の死亡を指す。30日以降の場合は合併症死とする。 欧米ではリンパ節転移は全身疾患とする考え方が支配的であり、リンパ節...
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7-13 口腔(舌以外)

ざっくり言うと 早期(Ⅰ/II期)の口腔癌の局所制御率は高い 80-90%以上 放射線治療は金粒子刺入、モールド治療が重要な役割を果たす 早期口腔癌でも3割に頚部リンパ節転移が出現する → これが最大の予後因子 重複癌(毎年3%)、二次...
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7-94 上大静脈症候群(SVC症候群)

ざっくり言うと 症状(気道狭窄、脳浮腫)がなければ慌てなくてよい(教科書では緊急照射に入っているが、それほど緊急ではない) やみくもに治療を急ぐより、根治治療可能かどうか、RT/ケモ/CRTどれでいくべきかなど、診断をつけて戦略をたてる...
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7-53 術後照射・再発前立腺癌

ざっくり言うと 補助照射と救済照射がある 補助照射に関しては半分が無駄撃ち。うてば、真の陽性の人の場合、癌を1/2程度の確率で制御できる 生存への寄与は不明。局所制御は改善する。 頚癌PORTに比べれば副作用は少なく、局所制御改善のエビ...
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7-65 軟部肉腫

ざっくり言うと 軟部肉腫は小円形腫瘍とその他に分ける 肺転移が多く、リンパ節転移が少ない 手術が治療の中心で放射線はその補助。 手術+RTで高率 80-90%の局所制御が可能。 EBRTの線量は術前で50Gy、術後で60(ew(-)) ...
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7-17 下咽頭癌

基礎知識 日本では年間 500-700例 下咽頭癌は全頭頸部癌の約10-15% 男女比 9-13:1。好発年齢:60代、50-70代で90%。 下咽頭はリンパ流豊富であり、リンパ節転移が多い 発見時に進行がんであることが多い 下咽頭癌は...
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7-75 小児脳腫瘍

基礎知識 小児脳腫瘍の割合 : 星細胞腫(19.2%)、髄芽腫(11.7%)、胚腫(9.7%)、頭蓋咽頭腫(9.2%)、退形成性性細胞異種(5.5%)、上衣腫(4.7%)、膠芽腫(3.8%) 1984-2000年日本 小児の正常組織の放...
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7-03 高悪性度神経膠腫

基礎知識 組織型 グレード 退形成性星細胞腫(anaplastic astrocytoma) III 退形成性星細胞腫(anaplastic oligodendroglioma) III ...
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7-02 低悪性度神経膠腫

基礎知識 神経膠腫の亜分類: 星細胞系腫瘍、乏突起膠細胞系腫瘍、乏突起星細胞系腫瘍、上衣系腫瘍、脈絡叢腫瘍、その他 低悪性度神経膠腫の予後不良因子 EORTC : 年齢(40歳以上)、組織型(星細胞腫)、腫瘍径(6cm以上)、進展(...
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7-59 子宮体癌

基礎知識 子宮体癌は組織型や生物学的相違からtypeⅠとtypeⅡの2型に分類される typeⅠ(low-grade) : 全体癌の90%。エストロジェン過剰状態。内膜増殖症を合併。高分化~中分化型類内膜腺癌。予後良好(5y生存率86%...
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7-26 非小細胞肺癌

非小細胞肺癌は肺癌全体の80-85%を占める 治療方針 病期 治療方針 ⅠA 外科療法 ⅠB 外科療法+術後化学療法 IIA 外科療法+術後化学療法 IIB 外科療法...
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7-08 下垂体腫瘍

下垂体腫瘍は脳腫瘍の10-25%を占める 下垂体腫瘍の内訳: 下垂体腺腫、下垂体癌、頭蓋咽頭腫、転移性腫瘍など 下垂体腺腫はトルコ鞍内に発育し、増大に伴い海綿静脈洞などの周囲組織に浸潤性に発育する 治療方針は、機能性/非機能性(=内分泌障...
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6-01 低線量率

基礎知識 ブラキの語源: 短い、近い ブラキの代表的治療部位: 子宮、膣、口腔、静注咽頭、乳腺、皮膚、前立腺、気管支、食道、胆管、肛門、軟部組織など 分類 小線源治療は線量率によって3つに分類される。 分類 線...
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7-38 食道癌 頚部

頸部食道癌は症状が早期に出現しにくいため、進行癌が多い 外科手術では喉頭合併切除を避けられないことも多い 疫学・リスク因子 男女比 5.6:1 部位別: 頚部(5%)、胸部(88%)、腹部(5%) → 圧倒的に胸部に多い リスク因...
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4-2 医療用放射線発生装置と関連機器

外照射に使用される装置は3つに分類される。 (1) 放射性同位元素を使用するコバルト照射装置 (2) 電子線を加速する小型加速器 (3) 陽子線や重粒子線を加速する大型加速器 放射性同位元素を用いた装置に 放射性同位元素を用いた装...
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7-56 総論(婦人科腫瘍)

膣癌、外陰癌は高齢者に多く手術が難しい部位なので、RTの適応となることが多い 卵巣癌、体癌の標準治療は手術。 早期の子宮体がんでは外部照射+腔内照射による良好な局所制御の報告あり 子宮頸癌 Ⅰb-II期で腫瘍径4cm以下 → RT...
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7-21 聴器

基礎知識 聴器悪性腫瘍は耳介腫瘍、外耳道腫瘍、中耳腫瘍に分類される。 原発性内耳腫瘍の報告はない 聴器悪性腫瘍は組織学的には扁平上皮癌が大半 発生頻度は50万人に1人 日本では外耳道癌が多い 外耳道は外1/3は軟骨、内2/3は骨である ...
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7-89 肺転移

基礎知識 悪性腫瘍死亡の剖検にて肺転移は 54%に認める 肺転移手術の適応: 完全切除可能であること、耐術可能であること、原発巣が制御されていること、他病変がないこと International Registry of Lung M...
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7-20 眼球・眼窩腫瘍

基礎知識 視覚は先カンブリア時代末、約5億4300万年前に原資三葉虫が初めて獲得した 眼球は3層構造; 外層(角膜・強膜)、中間層(虹彩・毛様体・脈絡膜)、内層(網膜) 眼房水は水晶体、角膜内皮、角膜固有層の酸素・栄養を司る 中心窩を中...
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7-72 骨髄腫・形質細胞腫

基礎知識 骨髄腫は形質細胞(=成熟Bリンパ球)の腫瘍 骨髄腫は治療反応性は良好であるが、根治が難しい疾患である 好発年齢 60歳前後。40歳未満はマレ(2%未満) 骨髄腫は全悪性腫瘍の 0.7%(=脳腫瘍と同程度、喉頭癌より若干多い。)...
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7-62 総論(骨軟部腫瘍)

皮膚悪性腫瘍の分類 : (1)上皮系の皮膚癌(基底細胞癌、有棘細胞癌)と(2)メラノサイト系の悪性黒色腫、に分類される 骨軟部腫瘍 : 中胚葉由来組織(骨、な骨、筋肉、脂肪、血管など)、外胚葉由来組織(末梢神経)に分類される 病理組織...
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7-37 総論(消化管腫瘍)

消化器腫瘍は消化管腫瘍と肝胆膵腫瘍に2大別される 消化管も肝も耐容線量が通常分割法で50-60Gy程度と低いことがRTが第一選択となりえなかった理由 → IORTやNART、ARTなどが主に用いられてきた 消化器腫瘍のRTでは同時併用CR...
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7-27 Ⅰ期肺癌に対する定位放射線照射

基礎知識 体幹部定位照射は米国ではSBRT(Sterotactic body radiation therapy)、欧州ではESRT(Extracranial sterotactic radiotherapy)と呼ばれる。 SRTでは患...
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7-58 子宮頸癌術後照射

ざっくり言うと 欧米では手術適応はIIA期まで。日本ではIIBまでやる。 頸癌術後照射は生存改善のエビデンスがなく、晩期有害事象の発生率の高い治療である。本来、頸癌はPORTにすべきではなく、最初から根治cCRTを適応することが重要であ...
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