7-86 バセドウ病・甲状腺眼症

基礎知識

  • バセドウ病とは: 甲状腺に対する自己抗体により甲状腺機能が亢進している状態。びまん線甲状腺腫を伴う甲状腺中毒症状、眼球突出、頻脈、限局性粘液水腫などを呈する
  • バセドウ病の約30%に眼症が発症する
  • 眼症のうち5-15%が中等度ないし重症かつ進行性で積極的な治療が筆意用となる
  • 禁煙は眼症の予防、経過改善に有用である
    + 眼症には急性期と慢性期がある。急性期はリンパ球浸潤、浮腫が著明である。慢性期では広範な線維が見られる。
  • 重症の眼症では視力喪失することがある
  • ステロイドに比べRTは奏効率が劣り、治療効果発現までの期間が長い

治療方針

重症度 治療
全ての重症度で 甲状腺機能を正常化する。支持療法(禁煙、サングラス、角膜保護、人工涙液)
軽度 経過観察
中等度 免疫抑制療法(経口ステロイド) or RT or 手術(眼窩減圧術、外眼筋手術、眼瞼手術)
重度 メチルプレオドニンのパルス療法、眼窩減圧術

放射線治療

  • CTVは肥厚した外眼筋全体と球後部軟部組織
  • 処方線量 20Gy/10Frが標準的であるが、減量される可能性あり

治療成績

  • RTの奏効率は概ね 60-80%
  • RTの効果は照射終了後1-2ヶ月でみられ、効果安定するまで6ヶ月以上を要する

有害事象

  • 放射線網膜症は非可逆的障害であり最も避けねばならない晩期有害事象である (50Gy以下では発生率は低いが20Gyでも発症の報告あり)
  • DMやHTは網膜症発生の高リスク因子 → RT禁忌(とする意見が多い)

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