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7-08 下垂体腫瘍
篠原2010
2015.07.28
- 下垂体腫瘍は脳腫瘍の10-25%を占める
- 下垂体腫瘍の内訳: 下垂体腺腫、下垂体癌、頭蓋咽頭腫、転移性腫瘍など
- 下垂体腺腫はトルコ鞍内に発育し、増大に伴い海綿静脈洞などの周囲組織に浸潤性に発育する
- 治療方針は、機能性/非機能性(=内分泌障害の有無)および微小腺腫/巨大腺腫(1cm未満か以上か)の観点から分類して決定される
- 下垂体癌は通常、内分泌機能異常を伴う。ACTH産生腫瘍、PRL産生腫瘍が持っtも多い。
- 下垂体転移の原発巣としては肺癌、乳癌が多い。
- 剖検では下垂体転移は28%と報告されている → 無症候性転移が多い。
病期分類
- microadenoma 微小腺腫 最大径10mm未満
- macroadenoma 巨大腺腫 最大径10mm以上
- 下垂体腫瘍は強い造影効果を示すが、下垂体自体も血流の豊富な臓器なので、microadenomaの診断にはDynamic MRIが必要である
治療方針
- 下垂体腺腫の治療目的は(1)ホルモン過剰分泌症状の正常化 および(2)腫瘍圧排症状の改善、である
- RTの役割は基本的にはPORTである
- RTによる腫瘍縮小効果および生化学的反応は緩徐であり、数年かけて効果が最大になることもある
非機能性下垂体腺腫
- 手術で視野障害改善率は70-80%
- 経蝶形骨洞手術(Hardy法)が最もよく用いられる
- 肉眼的全摘後の腫瘍再増大はまれ。
- Macroadenomaは経蝶形骨洞手術のみでは完全摘出困難例が多い → RT、開頭手術、内視鏡手術などを併用
- 視野障害で発見されることが多いため、発見が遅れ、macroadenomaのことが多い。
機能性下垂体腺腫
- GH産生腫瘍、PRL産生腫瘍、ACTH産生腫瘍、TSH産生腫瘍などがある
- GH産生腫瘍; ソマトスタチンアナログ、ドパミンアナログ、ペグビソマントなどのGH受容体拮抗薬が奏功する。死因は主に心血管疾患および呼吸器疾患。
- PRL産生腫瘍(microprolactinoma、macrolactinoma): ブロモクリプチン、カベルゴリンなどのドパミンアゴニストによく反応し、薬物治療で消退する例もある。手術は、ドパミンアゴニスト不耐例、治療中に下垂体卒中を被る例、薬物抵抗例に適応となる。
- ACTH産生腫瘍はCushing症候群を呈する。高コルチゾール血症持続例では腹腔鏡下両側副腎摘出術の適応となうことも有る。
- TSH産生腫瘍 : ソマトスタチンアナログを用いるが治療効果が経時的に低下することがある。未治療では心血管疾患や感染症でしばしば死亡する。
放射線治療
- 通常分割では45Gy/25Fr~50Gy/25Fr程度
- SRSでは辺縁線量15-20Gy。視交叉は8Gy以下に抑える。腫瘍と視交叉が5mm以内の場合はSRSに適さない。
- SRT 45Gy/25Fr、50Gy/25Frなどの方向あり
放射線治療成績
- 通常分割照射の10y局所制御率:87-95%
- SRSの5y局所制御率:88-97%
- Tsangら照射後10yホルモン正常化率 PRL産生腫瘍:25%、GH産生腫瘍:46%、ACTH産生腫瘍:53%
- 腫瘍圧排症状の制御とホルモン過剰分泌の制御は必ずしも一致しない
有害事象
- 急性期: 倦怠感、脱毛、中耳炎
- 晩期: 視機能異常、下垂体前葉機能低下
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