ざっくり言うと
- 血清腫瘍マーカーが非常に重要。予後因子として、また鑑別診断として。
- RTのよい適応はセミノーマのIIA/B期。他は必須ではない。30or36Gy。
- 精巣から離れた腹部大動脈周囲リンパ節こそが一番照射しなければならない領域である。
- 予後非常に良好(早期なら90%以上治癒)。化学療法もよく効く。
- 小児と若年者の二峰性発症。
基礎知識
| 分類 | 亜分類 |
|---|---|
| 胚細胞腫瘍 | 精巣上皮腫(セミノーマ)、非精巣上皮腫。通常精巣腫瘍といった場合、胚細胞腫瘍。 |
| 精巣間質腫瘍 | |
| 続発性腫瘍 |
- 好発年齢: 5歳以下と30歳前後の二峰性
- 右精巣腫瘍のリンパ節転移は大静脈周囲に多い(右精巣静脈がIVCに直接入るため)
- 左精巣腫瘍のリンパ節転移は左腎門部に多い(左精巣静脈が左腎静脈に入るため)
- 原則として鼠径部および骨盤内リンパ節には流入しない(これらは所属里奈p節ではない)
- 腫瘍初病院前に陰嚢や鼠径に手術歴がある場合、リンパ流が変わるため、鼠径リンパ節、骨盤内リンパ節に流入する
- 精巣腫瘍は陰嚢内の無痛性腫瘍として発症することが多い
-
診断にあたっては腫瘍マーカー測定が必須(TNMのS因子である) : LDH、AFP、β-HCG
- AFPはセミノーマでは上昇しない → 上昇していたら非清掃上皮性胚細胞腫瘍(NSCGT)成分があると考えねばならない
- β-HCGの軽度上昇はセミノーマと矛盾しない。高度上昇は絨毛上皮癌、胎児性癌など別疾患を考えねばならない。
病期分類
- TNMではⅠ~Ⅲ期に分類される(Ⅳ期はない)
- N(-)M(-)ならいかなるT因子であってもⅠ期
- 概ね、N(+)M(-)がII期、M(+)がIII期
- IIA,IIB,IIICの違いはリンパ節の大きさ
治療方針
- RTの適応は早期(Ⅰ/II期)の精巣上皮腫瘍に対する術後照射
- 進行期精巣上皮腫や非精巣上皮腫にはRTの出番はない
Ⅰ期精巣上皮腫の治療方針
- 下記いずれかを選択
(1) surveillance(これが通常) → 20%しか再発しない
(2) カルボプラチン単回投与
(3) 術後RT(傍大動脈領域のみに20Gy/10Fr)
II期精巣上皮腫の治療方針
- IIA期: ホッケースティック型照射 30Gy/15Fr
- IIB期: ホッケースティック型照射 36Gy/18Fr
-
IIC期: 化学療法(CDDP中心)が主体
-
ホッケースティック型照射では上縁をTh11上縁、下縁は閉鎖孔上縁とする。傍大動脈リンパ節領域+患側骨盤内リンパ節
治療成績
- 治癒率 Ⅰ期:ほぼ100%。Ⅱ期:90%。
有害事象
- RTでは二次発癌、不妊など
- 術後照射による精子数減少を認めることが多い。回復時期は線量に依存するが1-2年程度である。

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