コンテンツへスキップ
7-21 聴器
篠原2010
2015.07.27
基礎知識
- 聴器悪性腫瘍は耳介腫瘍、外耳道腫瘍、中耳腫瘍に分類される。
- 原発性内耳腫瘍の報告はない
- 聴器悪性腫瘍は組織学的には扁平上皮癌が大半
- 発生頻度は50万人に1人
- 日本では外耳道癌が多い
- 外耳道は外1/3は軟骨、内2/3は骨である
- リンパ流;
- 外耳: 上耳下腺リンパ節、後耳介リンパ節→浅頚部リンパ節群
- 中耳: 耳下腺リンパ節→上深頚リンパ節
- 内耳: リンパ流なし
- リンパ節転移の頻度
- 症状:耳漏、聴力低下、耳痛、耳出血、耳閉塞、眩暈、耳掻痒感、耳後部の腫脹
治療方針
- 浸潤が浅い4cm以下の腫瘍では手術単独orRT単独で治癒可能
- 浸潤性の4cm以上の腫瘍では手術→PORTが標準的
- 腫瘍摘出術あるいは拡大中耳根治術後のRTが一般的
放射線治療
- 患側外耳道から中耳全体を含む領域に 45-50Gy照射→可能なら腫瘍から2-3cmの範囲に60-66Gyまでboost
- 70Gy以上の高線量は側頭骨壊死を起こす可能性が高いため避ける
- 外耳道癌でリンパ節転移が疑われる場合、前耳介、後耳介、顎二腹筋リンパ節までを照射する
併用療法
- エビデンスは乏しいが、頭頸部扁平上皮癌に準じて、シスプラチンやフルオロウラシルなどが用いられる
標準治療成績
- 早期発見が難しいため、一般には予後不良
- 5y局所制御率・生存率はT1:70-100%、T2:30-60%、T3:10-40%
有害事象
- 急性期: 皮膚炎、外耳道炎、滲出性中耳炎
- 中耳炎の発生率は15-50%、耳漏が多い場合、感染防止目的に耳処置が必要
- 晩期: 聴力低下、軟骨壊死、骨壊死
- 骨壊死防止のため70Gy以上の照射は避ける
- 骨壊死の症状は疼痛、悪心、眩暈、耳漏など
- 骨壊死は小範囲であれば切除で軽快するが、広範囲の場合、治療困難である
- 聴力低下の閾値は 40-60Gy、50Gyで44%に生じたとの報告あり
コメント