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7-59 子宮体癌
篠原2010
2015.07.28
基礎知識
- 子宮体癌は組織型や生物学的相違からtypeⅠとtypeⅡの2型に分類される
- typeⅠ(low-grade) : 全体癌の90%。エストロジェン過剰状態。内膜増殖症を合併。高分化~中分化型類内膜腺癌。予後良好(5y生存率86%)。浅い筋層浸潤が 70%、リンパ節転移 9%。しばしば肥満、高脂血症、糖尿病を合併。
- typeⅡ(high-grade) : 全体癌の10%。低分化型類内膜腺癌や非類内膜腺癌(漿液性腺癌、明細胞性腺癌など)。内膜は萎縮。深い筋層浸潤が66%、リンパ節転移28%、5y生存率 59%。しばしば多産、高齢、非肥満。
- 子宮体癌は底部が好発部位。病巣は子宮全体に広がる。
子宮内膜増殖症
- エストロゲン依存性病変、子宮内膜過剰増殖状態
- 同時または後に子宮内膜腺癌を併発することがある
- 単純型/複雑型、細胞異型の有無で4型に分類される。(単純型子宮内膜増殖症、複雑型子宮内膜増殖症、単純型子宮内膜異型増殖症、複雑型子宮内膜異型増殖症)
- 複雑型子宮内膜異型増殖症は0期子宮体癌に相当する
類内膜腺癌 endometorioid carcinoma
- 体癌の90%
- タモキシフェン長期使用は子宮体がんのリスク
- 分化度(grade)は腺管部分と充実部分の割合から3つに分類される
- 核異型が強いと分化度は1つ低下する
- Gradeが高い(=分化度が低い)と筋層浸潤が深い傾向がある → Gradeと病期には相関関係あり
非類内膜腺癌 nonendometorioid carcinoma
- 漿液性腺癌、明細胞腺癌、粘液性腺癌、未分化癌が最も典型的
予後因子
- 最も重要な予後因子は病理学的病期
- PALN、PELN、組織液、Grade、浸潤の深さ、脈管侵襲(LVSI)など
臨床症状
- 子宮内膜腺癌の75%は閉経後の不正性器出血や帯下を呈する
- 症例の大部分(65%)はⅠ期
診断
- 体癌患者の90%に不正性器出血あり
- 経膣エコーで内膜の厚みが5mm以下の場合、子宮内膜腺癌のリスクは低い
治療方針
- Ⅰ-Ⅲ期: 根治手術の適応
- Ⅳ期: RTの適応 (inoperable)
放射線治療
- 術前照射、術後照射、根治照射がある
- 根治照射の処方線量 : 外部照射は20Gy-30Gy施行 → 中央遮蔽して総線量 45-50Gy。腔内照射は子宮全体に40-60Gy
- 術後照射の処方線量 : 外照射 45-50Gy/4.5-5w、膣断端への腔内照射併用時は20-30Gyで中央遮蔽。
- 術後照射は外照射が主体。総線量は 45-50Gy。WPRTによる骨盤内制御は良好。
- 術前照射は腔内照射が主体。Ⅰ期: ICRT 40-60Gy/2-3Fr。Ⅱ期: ICRT 30-50Gy/2-3Fr + EBRT 40Gy(WPRT 20Gy+CS20Gy)
術式
- 日本: 単純or準広範子宮全摘術 + 骨盤(および傍大動脈)リンパ節郭清 + 腹腔細胞診検査のための腹水あるいは腹腔洗浄液採取
- 欧米: 単純子宮全摘術が多い
化学療法
- 日本ではTC療法が一般的(カルボプラチン+パクリタキセル)
治療成績
| 病期 |
5年生存率 |
| Ⅰ期 |
50-100% |
| Ⅱ期 |
26-100% |
| Ⅲ期 |
0-37.1% |
| Ⅳ期 |
0-20% |
| 病期 |
なにかは不明、成績とのみ記載 |
| Ⅰ期 |
65-83% |
| Ⅱ期 |
65-100% |
| Ⅲ期 |
53% |
| Ⅳ期 |
50% |
有害事象
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