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7-49-1 腎・腎盂・尿管腫瘍 -> 腎
篠原2010
2015.08.11
基礎知識
- 成人の腎実質に発生する悪性腫瘍の 85-90%は腎細胞癌である
- 腎癌発生の危険因子: 喫煙・肥満・高血圧など。長期透析患者の多くに発生する後天性嚢胞性腎疾患(Acquired cystic disease of kidney:ACDK)や常染色体優性遺伝のvon Hippel-Lindau(VHL)病には高率に腎癌が発生する。
- 腎癌初診時に所属リンパ節転移は25%、遠隔転移は30%に認められる
- 遠隔転移部位: 肺(75%)、軟部組織(36%)、骨(20%)、肝(18%)
- 予後因子: 高度な組織学的悪性度(核異型)、進行病期、高LDH血症、高Ca血症、血小板増多、低PSなど
治療方針
- 原発巣については、腎摘除術(周囲の脂肪組織=Gerota’s fasciaを一塊にして摘出する)が標準術式
- 術前にN(-)であればリンパ節郭清は省略する
- 術前に患側副腎に浸潤・転移がない場合、副腎を温存する傾向にある
- 有転移症例でも原発、転移巣ともに積極的な切除で予後改善する。
- 有転移症例では患側腎摘除術+サイトカイン治療、転移巣も可能なら摘出(特に肺、副腎は最もよい手術適応)
薬物治療
- 抗癌剤は無効
- サイトカイン療法、分子標的薬治療が行われれる
サイトカイン療法
- インターフェロンα、インターロイキン2による腫瘍縮小が示されている
- インターフェロンαによる生存期間延長が示されている
分子標的薬治療
- 腎細胞癌(特に淡明細胞癌)はVEGF(vasucular endothelial growth factor)を過剰発現している → VEGFを標的とした分子標的薬が有効
- 抗VEGF抗体のベバシズマブ、VEGFチロシンキナーゼ阻害薬のソラフェニブ、スニチニブによる生存期間延長が示されている
放射線治療
- (1)術前照射、(2)術後照射、(3)手術不能/拒否例に足しうる根治的定位放射線治療、がある
- 術前、術後照射は評価が一定せずあまり行われていない
- 術前照射 : 局所進行例に対して、患側腎+同側リンパ節領域に 30Gy/15Fr
- 術後照射 : 顕微鏡的/肉眼的残存症例に対して、腎床+同側リンパ節領域に 45-50Gy/25Fr
- 根治SRT : 40Gy/5Frで局所制御率 80-90%の報告あり。T1aは生存率も良好。有害事象はほとんど報告されていない。嘔気嘔吐20%との報告あり。
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