7-47 まれな消化器癌の放射線治療

ざっくり言うと

  • 癌、神経内分泌腫瘍、間葉系腫瘍、悪性リンパ腫が大きな分類
  • 腹膜にも中皮腫がある、温水で腹腔内にケモ投与で治療成績が上がっている

消化管の神経内分泌腫瘍

  • カルチノイドと膵内分泌腫瘍(インスリノーマ、グルカゴノーマ、VIPoma、ガストリノーマ、ソマトスタチノーマなど)に大きく分けられる
  • 両者とも進行は比較的緩徐であり、組織学的には高分化である
  • 治療は手術。
  • 進行例には 5-FU、ストレプトゾシン、ドキソルビシンなど。
  • RT感受性は良好ではなく、RTは骨転移緩和照射などに限定される。

消化管悪性リンパ腫

  • 消化管悪性リンパ腫は(1)全身性のリンパ腫が消化管でも発現したものと(2)消化管原発の悪性腫瘍、に大別される
  • (1)はDLBCL、FLなど。(2)はMALTリンパ腫など。
  • 薬物療法とRTが治療の中心。

胃MALTリンパ腫

  • 胃に限局したリンパ腫。慢性胃炎のようなはっきりしない病変から、はっきりとした腫瘤形成するものまである
  • H.pylori除菌により2/3の症例で腫瘍が退縮する
  • 治療の第一選択はH.pylolriの除菌
  • 除菌無効例にはRT 30-36Gy/20-24Fr
  • 除菌無効例は、筋層浸潤高度なもの、悪性度が増加したものなどが多い
  • RTの制御率はほぼ100%

小腸・大腸のMALTリンパ腫

  • 小腸・大腸のパイエル氏板から発生する。
  • 標準治療は手術。
  • 除菌治療有効例は少ない
  • ケモはフルダラビンやマイトキサントロンなど

消化管浸潤を伴う全身性の悪性リンパ腫

  • DLBCLが多い
  • 標準治療はR-CHOP

消化管の間葉系腫瘍

  • 間葉系腫瘍は全身どこにでも生じる平滑筋肉腫、平滑筋腫、神経線維腫、神経消腫などと、腹部・後腹膜・骨盤に限局して発生するGIST(消化管間葉系腫瘍)に大別できる
  • GISTにはImatinibが著効する
  • GISTにRTは通常しない

小腸腫瘍

  • 十二指腸、空腸上部は腺癌、回腸はカルチノイドが多い
  • 十二指腸乳頭部腺癌は膵頭部癌に準じて、術前/術後のCRTをすることがある。その場合、50.4Gy/28Fr、ターゲットは原発巣+周囲のリンパ節
  • 十二指腸乳頭部腺癌は、同部nできた膵癌や胆管癌に比べ予後良好。
  • 小腸に癌が少ない理由 : 小腸は免疫グロブリンを産生している、粘膜壁内にリンパ組織がある、食物の通過時間が短い、膵液/胆汁の濃度が高い、腸内細菌が少ない、など

悪性腹膜中皮腫

  • 悪性胸膜中皮腫同様、アスベスト曝露が主因
  • 治療は手術 → 温水還流による化学療法(CDDPなど)
  • 根治例あり
  • 5年生存率は、完全切除例:50%以上。肉眼的残存例はmOS 1年。

コメント