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7-61-1 卵巣癌
篠原2010
2015.08.05
基礎知識
- 卵巣悪性腫瘍は全女性生殖器悪性腫瘍の約1/3
- 成熟期の卵巣は母子頭大。長径5cmくらいまでは正常範囲。
- 卵巣腫瘍の 85%が良性、15%が悪性
- 卵巣腫瘍は発生母地から(1)上皮性腫瘍(卵巣の表層を覆う細胞に由来) (2)非上皮性腫瘍(卵子のもとになる胚細胞由来)、に分類される
- 上皮性卵巣癌は閉経後の高齢者に多く、リンパ行性転移のほか、腹膜播種性転移の進展様式を取る
- 非上皮性卵巣癌で最多は未分化胚細胞腫。若年者に多く、男性のセミノーマに相当する。後腹膜リンパ節を経由する進展形式をとり、腹膜播種は少ない。
- 卵巣癌の腫瘍マーカー : CA125(漿液性腺癌)、CA19-9(粘液性腫瘍)、HCGやAFP(未分化胚細胞腫)などが有用。
- 卵巣癌は自覚症状に乏しく、半数以上がⅢ/Ⅳ期の進行癌である
- 卵巣癌に対する照射適応の判断では、残存腫瘍の大きさと組織型が極めて重要であり、TNM分類よりも「Demboの分類」に従って判断されることが多い。
治療方針
- RTが有効なのはDembo分類中リスク群であるが、ケモが同等の成績のため通常はケモを使用する。
- Dembo分類 高リスク → 化学療法、中リスク → RT or ケモ、低リスク → 手術のみ
- 卵巣がん治療ガイドライン2007
- ⅠA・ⅠB期 : 手術
- Ⅱ期 : 手術 → ケモ
- Ⅲ期 : 手術 → ケモ
- Ⅳ期 : 腫瘍減量手術 + ケモ
放射線治療
- 全腹部照射を行う(上皮性卵巣がんは診断時に半数が腹膜播種、後腹膜リンパ節転移を認める進行癌であるため)
- 全腹部照射の処方線量 : 22.5Gy/18Fr/3.5w ~ 30Gy/30Fr/6w ( 腎臓は線量が15-20Gy以内になるように後方から遮蔽する)
- 残存腫瘍(+)例では、全腹部照射の後に骨盤照射を追加する。20Gy/10Fr。
- 全腹部照射ができない場合、準根治的に全腹部照射 40-50Gy/20-25Fr → 腫瘍にboost 10Gy程度まで実施することがある
- 卵巣癌では同時CRTはない。ケモかRTかどちらかを選択して行う。通常はケモ。
治療成績
| 病期 |
5年生存率 |
| Ⅰ |
90% |
| Ⅱ |
70% |
| Ⅲ |
37% |
| Ⅳ |
25% |
- 緩和照射の奏効率(出血、疼痛などの症状寛解率)は 80-90%
有害事象
- 晩期 : 肝障害(1%以下)、腸管閉塞(10年10%の報告あり)、下肺野の肺線維症(無症候性14%、症候性4%)など
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