基礎知識
- 亜部位は声門上部、声門部、声門下部
- 癌の発生頻度は声門上部(26.2%)、声門部(70.4%)、声門下部(2.2%)
- 喉頭癌は全頭頸部癌の15.7%
- 初診時リンパ節転移の頻度は声門癌(8%)、声門上癌(45%)
- 喉頭のリンパ節は、声帯を境にして声門上部と声門下部で2つの別の流れを形成している。
- 声門上部: 上・中・下内深頚リンパ節
- 声門下部: 下内深頚リンパ節、鎖上リンパ節、喉頭前リンパ節(Poirier-Delphian’ node)、気管前リンパ節、気管傍リンパ節
腫瘍の進展形式
- 原発部位により進展形式が異なる。
- 喉頭の側方or後方へ腫瘍進展をきたした場合、クラックル音(Moure’s sign)が消失する。
| 原発部位 | 進展形式 |
|---|---|
| 声門上癌のうち舌骨より上にあるもの | 表在性、外向性に広がり下咽頭梨状窩へ進展する |
| 声門上癌のうち舌骨より下にあるもの | 深部浸潤性に広がる |
| 声門癌 | 声帯縁にそって前後、下方へ進展する |
病期分類
| T因子 | 意義 |
|---|---|
| Tis | 上皮内癌 |
| T1 | 亜部位に限局 |
| T2 | 亜部位を超えるが喉頭内に限局 |
| T3 | 声帯固定 or 声門周囲腔への浸潤 or 甲状軟骨びらん |
| T4 | 喉頭外に進展 |
治療方針
- 喉頭癌の約70%が喉頭温存可能
- 喉頭温存のためのガイドラインがある。早期癌、中期癌、進行癌に分けて治療方針を決定。
- 早期癌(T1-2N0) RT or 喉頭温存手術
- 中期癌(T2-3/N+) CRT or 喉頭温存手術+PORT
- 進行癌(T4) 切除可能 → 喉頭全摘±PORT、切除不能 → RT/CT
治療方針(声門部癌)
- CTV
- T1N0では声帯
- T2N0 声帯+微視的病変。但し声門上部/下部に浸潤する場合は、声門上部癌/下部癌に準じて予防的に前頸部リンパ節および上中下内深頚リンパ節を含める。
- T3-4 or N1-3 前頸部リンパ節および上中下内深頚リンパ節を含める。
-
処方線量: 声門部T1N0では1回線量を2.0-2.4Gyとし総線量を60-66Gyとする。
- 声門癌T2N0、声門上部癌T1-2N0 は70Gy/35Fr
併用療法
- cCRTはRT単独より局所制御率、喉頭温存率が優れている。
- 頭頸部癌(喉頭癌を含む)ではメタアナリシスでCRTがRT単独より予後良好であることが示されている
治療成績
| 疾患 | 5yLC |
|---|---|
| 声門癌(T1N0) | 77-94% |
| 声門癌(T2N0) | 69-85% |
| 声門癌(T3N0) | 42-67% |
| 声門上癌(T1N0) | 70-80% |
| 声門上癌(T2N0) | 61-85% |
有害事象
- 照射中は禁酒(喉頭浮腫の原因となるため)
- 治療中・治療中の喫煙は予後不良因子
- 照射後に披裂部、喉頭蓋、頸部の浮腫をきたすことがある → 半年から数年で浮腫は軽快する
- 甲状腺機能低下症をきたすことがある

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