ざっくり言うと
- 皮膚がんはメラノーマかその他に分類
- メラノーマは放射線抵抗性、非メラノーマは放射線感受性
- BCCとSCCが代表的な非メラノーマ
- SCCはその名の通り普通の皮膚(ケラチノサイト)由来、BCCは毛包由来
- 非メラノーマにはRT、CRTともに有効
基礎知識
- 皮膚癌はメラノーマと非メラノーマ(non-melanoma skin cancer:NMSC)に分類される。
- NMSCには様々な組織型があるが代表的なものは BCC(基底細胞癌)とSCC(扁平上皮癌)である
BCC
- 毛包下部の細胞由来
- 好発年齢は 70歳以上
- 典型像: 蝋様光沢を持つ黒色結節で周囲は堤防状に隆起し中央に潰瘍を伴う。
- 適切に切除されればBCCで死亡することはない。取り残して再発を繰り返す例が少なからずある。
SCC
- 表皮ケラチノサイト由来
- 日光角化症、Bowen病が前がん病変。
- 高齢者に多い
- 典型像: 表面角化を伴う紅色調の硬い結節。角化が高度になるとカリフラワー状を呈する。角化が目立たない例では平滑な紅色びらん。
- HPVや慢性砒素中毒がリスク因子。
治療方針
- 手術が第1選択
- BCC、SCCはRT感受性が高いため、早期腫瘍での有効性は手術とほぼ同等
-
日本皮皮膚科学会治療指針(旧分類)
Ⅰ期: 手術せず根治RTも可 (最大径2cm以内)
Ⅱ期、Ⅲ期: 手術の後治療としてRTすることあり
Ⅳ期: CRT主体の集学的治療 -
PORTでは再発率が低下するが、生存率が改善するかどうかは不明
- RTが選択肢となりうる例: 多発リンパ節転移、神経周囲浸潤、切除断端(+)、再発例で再手術困難例
- SCCで所属リンパ節照射を考慮する例 : 再発病巣、脈管浸潤著明例、神経周囲浸潤例、大きな腫瘍、軟部組織浸潤例など
- BCCでは切除断端(+)でも必ずしも再発しないため、再切除なしで経過観察されることがある (皮膚BCCと前立腺癌は断端陽性でも放置することがある)
放射線治療
- 電子線 or 軟X線
- 処方線量 総線量:50-70Gy、1回線量:1.8-2.0Gy
治療成績
| SCC(旧分類) | 5年生存率 |
|---|---|
| Ⅰ期 | 100% |
| Ⅱ期 | 85% |
| Ⅲ期 | 55-65% |
| Ⅳ期 | 40% |
- 放射線治療の成績
| T因子 | 5年局所制御率 |
|---|---|
| T1,2 | 90%以上 |
| T3 | 60-80% |
| T4 | 50-65% |
- 再発BCC、SCCでは初回治療より局所制御率が落ちるが、それでも比較的良好な治療成績が報告されている。
- CDDP+5-FU併用CRTは頭頸部や婦人科で行われることが多い。頭頸部ではIII、Ⅳ期でもCRTにより完全寛解率 72-92%が報告されている。
急性期有害事象
- 紅斑、色素沈着、落屑など。
- 水疱は破らない方がよい。
晩期有害事象
- 色素脱失、皮膚萎縮、毛細血管拡張、永久脱毛など

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