7-44 結腸癌

基礎知識

  • 大腸癌のリスクファクターとして遺伝要因より環境要因の比重が大きいと考えらている。特に動物性脂肪の過剰摂取が指摘されている。
  • 大腸癌の90%は腺癌である
  • 大腸癌診断時の病期
病期 割合
30%
30%
25%
15%
  • 再発形式には遠隔再発と局所再発がある

結腸癌 vs 直腸癌の治癒切除後の初発再発部位別別再発率 (大腸癌研究会プrpジェクト 1991-1996 3583例 vs 1647例)

再発部位 結腸がん 直腸がん
肝転移 7.0% 7.3%
肺転移 3.5% 7.5%
局所 1.8% 8.8%
吻合部 0.3% 0.8%
その他 3.6%
  • 肝以外の転移は直腸癌の方が多い

予後因子

  • 遠隔転移の有無、遠隔転移の個数、リンパ節転移の有無、リンパ節転移の個数、壁深達度など
  • 治療前血清CEAが予後不良と関連するとの方向もあり

病期分類

  • Dukes分類、Astler-Coller分類、TNM分類がある

治療方針

  • Ⅰ-Ⅲ期:外科的切除とリンパ節郭清が標準治療
  • cM癌またはcSM軽度浸潤癌で2cm未満 → 内視鏡的切除の適応あり

大腸癌取扱規約によるリンパ節郭清度の分類

分類 定義
DX リンパ節郭清度が不明
D0 腸管傍リンパ節の郭清が不完全である
D1 腸管傍リンパ節が郭清された
D2 腸管傍リンパ節および中間リンパ節が郭清された
D3 領域リンパ節が郭清された

大腸癌取扱規約による推奨術式

診断 推奨術式
術前・術中診断でリンパ節転移を疑う場合 D3郭清
リンパ節転移を認めない場合 cSM癌 → D2郭清、cMP癌 → D2ないしD3郭清、cSS癌 → D3郭清

術後補助化学療法

  • 適応: pN(+)Ⅲ期と再発高危険度群(郭清リンパ節個数12個未満、T4、穿孔、低分化型腺癌、印環細胞癌・粘液癌など)のⅡ期は術後補助化学療法が標準治療である。
  • 推奨レジメン: 5FU+LV療法、UFT-LV療法、カペシタビン療法
  • カペシタビンは5-FU系の経口薬である。TS-1も5-FU系の経口薬である。

Ⅳ期の治療

  • 肝転移や肺転移が切除可能 → 外科的切除
  • 切除不能例 → 化学療法
  • 切除不能進行・再発結腸癌では化学療法を実施しない場合のOSは8mosである。化学療法により2年まで延長する。
  • 推奨レジメン
    • (1) FOLFOX(5-FU+LV+オキサリプラチン±ベバシズマブ), CapOX(カペシタビン+オキサリプラチン)
    • (2) FOLFIRI(5-FU+LV+イリノテカン)
    • (3) FOLFOX±セツキシマブ/パニツムマブ
    • (4) FOLFIRI±セツキシマブ/パニツムマブ
    • (5) 5-FU+LV療法±ベバシズマブ or UFT+LV療法
  • セツキシマブとパニツムマブの投与はKRAS陽性型に限られる

放射線治療

  • 上/下行結腸癌では側臥位が推奨される
  • 側臥位、腹臥位では固定具使用が推奨される
  • 処方線量
  • 術後照射: 50-50.4Gy/25-28Fr
  • 切除不能な肉眼的病変が残存し、小腸が照射体積内に含まれない場合: 55-60Gy程度まで線量増加を検討
  • 緩和照射 : 45-50Gy 1回1.8-2.0Gy程度
  • RTは5-FUとの同時併用が標準治療である

  • 外科的剥離断端が陽性/近接している場合 → 術中照射を検討(9-15MeVで10-15Gy程度)。IORTでは神経、尿管を照射範囲から外す必要がある。

  • 断端陰性例のPORTによる5yLCは約90%

  • T4症例へのPORTは手術単独に比べ約20%の局所制御率向上をもたらす

治療成績

  • SEER(TNM6thによる分類) 1991-2000
病期 5年生存割合
93.2%
ⅡA 84.7%
ⅡB 72.2%
ⅢA 83.4%
ⅢB 64.1%
ⅢC 44.3%
8.1%

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