がん辞典

がんの社会学

障害者手帳

障害者手帳とは、障害者として公的機関に認定を受けた人に配布される手帳であり、障害者はこの手帳によって自らが障害者であることを証明することができる。障害者手帳の分類障害者手帳は3種類ある。(1) 身体障害者手帳:身体障害者が対象(2) 療養手...
がんの社会学

障害年金

障害年金とは障害年金とは、病気やケガで働けなくなった場合にもらえる公的年金である。障害年金はなぜ重要か障害年金というのは、民間の保険会社の商品で言えば所得補償保険である。所得補償保険とは働けなくなくなった場合に、給料を補償する保険である。民...
がんの社会学

公的年金制度

日本の公的年金制度は2階建である日本の公的年金制度は2つの制度がある。(1) 20-60歳の全国民が加入する「基礎年金」(=「国民年金」)(2)  一部の人が基礎年金に上乗せして加入する年金(会社員の場合「厚生年金保険」、教職員の場合「共済...
3次予防(治療)

クール(Kur)、コース(course)、サイクル(cycle)

クール(独:Kur)、コース(英:course)、サイクル(英:cycle)は化学療法の実施スケジュール上の1単位(1区切り)のことである。全て同じ意味である。いずれを用いてもよいが、グループ内、研究プロトコル内では統一すべきである。
3次予防(治療)

重粒子線治療(heavy particle radiation therapy)

定義重粒子線治療(heavy particle radiation therapy)とは、重粒子線を用いた放射線治療である。放射線は電磁波放射線(X線、γ線)と粒子線(電子線、陽子線、中性子線、重イオン線など)に大別される。重粒子線は粒子線...
3次予防(治療)

再発(relapse)と再燃:がんにおける

定義再発(relapse)とは手術または放射線治療により一旦は肉眼的に消失したがんが再度出現することである。再燃とは、手術または放射線治療にも関わらず残存した腫瘍が増殖することである。再燃にあたる英語はないとされる。また造血器腫瘍では再燃と...
3次予防(治療)

手術の根治度(curability)

定義手術の根治度とは、根治手術後に行う手術による根治可能性の評価のことである。手術の根治度の分類術中所見に基づく手術的根治度(surgical curability)と病理所見を加味した総合的根治度(comprehensive curabi...
3次予防(治療)

手術区分(標準、拡大、縮小、機能温存)

定義手術区分とは、切除範囲に基づく術式の分類のことである。具体的には以下のものがある。標準手術(standard surgery):原発巣の完全切除+所属リンパ節郭清拡大手術(extended surgery):標準手術より切除範囲を拡大し...
4次予防(緩和ケア)

がん患者の自殺

がん患者の自殺率は約0.2%である(一般人口の約2倍)。がん患者の自殺のリスク因子は、男性、診断後間もない時期(一般的には診断後数ヶ月)、進行がん、頭頸部がんである。がん患者の自殺の最大の原因はうつ病である(一般人口と同じ)。参考
がんの生物学

がん抑制遺伝子 (tumor suppressor gene)

定義がん抑制遺伝子は、がんの発生を抑制する機能を持つタンパク質(がん抑制タンパク質)をコードする遺伝子である。従ってがん抑制遺伝子は、遺伝子変異によって不活性化された場合に、それを含む細胞に選択成長優位をもたらし発がんの原因となる。がん抑制...
がんの生物学

生殖細胞系ゲノム (germline genome)

定義生殖細胞系ゲノム (germline genome)とは、両親から受け継いだ、個人のゲノムのことである。
がんの生物学

キナーゼ (kinase)

定義キナーゼ(kinase)は、リン酸基(phosphate group)の他の分子(タンパク、脂肪など)への付加を触媒する、蛋白である。キナーゼはほぼ全ての信号伝達経路で不可欠な役割と担っている。キナーゼ阻害を機序とする分子標的薬として、...
がんの生物学

サブクローナル変異 (subclonal mutation)

定義サブクローナル変異 (subclonal mutation)とは、がん細胞の一部のサブセットにおいてのみ存在する遺伝子変異である。
がんの生物学

がん遺伝子 (oncogene)

定義がん遺伝子(oncogene)とは、変異するとこれを含む細胞に選択的成長優位をもたらす遺伝子のことである。関連がん抑制遺伝子
がんの生物学

エピジェネティック (epigenetic)

定義エピジェネティック (epigenetic)とは、DNAシーケンス以外のメカニズムが原因となっている遺伝子発現あるいは細胞表現形の変化である。
がんの生物学

選択的成長優位 (selective growth advantage)

定義選択的成長優位 (selective growth advantage; s)とは、細胞集団において、誕生する細胞数と死滅する細胞数の差である。正常な成人の損傷のない組織では、s=0.000000であることが知られている。
がんの生物学

ミスセンス変異 (missense mutation)

定義ミスセンス変異とは、構造的には1塩基置換(例:C → T)であり、機能的にはアミノ酸の置換(例:ヒスチジン → アルギニン)をもたらす遺伝子変異の1型である。関連遺伝子突然変異 (gene mutation)
がんの生物学

増殖(amplification) : 遺伝子の

定義増殖(amplification)とは、ゲノムの小さな一部(数千メガバイト以下)のコピーが大量に産生される遺伝子変異である。(遺伝子変異の機能的分類)関連遺伝子突然変異 (gene mutation)
がんの生物学

ドライバー遺伝子 (driver gene)

定義ドライバー遺伝子(driver gene)は、変異ドライバー遺伝子(Mut-driver gene)とエピドライバー遺伝子(Epi-driver gene)の総称である。いずれもそれを含む細胞に選択的な増殖優位性を与える点は同じである。...
がんの生物学

ゲートキーパー遺伝子 (gate keeper)

定義ゲートキーパー遺伝子 (gate keeper)とは、それが変異されることによって、がん化(tumorigenesis)が開始する起点となる遺伝子のことである。網膜芽細胞腫におけるRB遺伝子、腎細胞癌におけるVHL遺伝子などが知られてい...
がんの生物学

がんの転移能を司る遺伝子

遺伝学的には、がんの遠隔転移能を司る遺伝子が存在すると考えられているが同定されていない。同定されていない理由として以下の3仮説が提案されている。(1) エピジェネティック変異など現在の技術では検出できない変化が関与している可能性(2) 転移...
がんの生物学

パッセンジャー変異 (passenger mutation)

定義パッセンジャー変異(passenger mutation)とは、がん細胞内に起きている遺伝子突然変異のうち、がん化には何の影響も与えていない(と考えられている)遺伝子変異である。がん細胞内の遺伝子変異は一般に、ドライバー変異(がん化にお...
がんの生物学

ドライバー遺伝子変異 (driver gene mutation)

同義語ドライバー遺伝子変異(driver gene mutation)、ドライバー(driver)定義ドライバー遺伝子変異(driver gene mutation)とは、がん細胞内に起きる遺伝子突然変異のうち、がん細胞に選択的な生存優位を...
がんの生物学

遺伝子突然変異 (gene mutation)

定義遺伝子突然変異(gene mutation)とは、遺伝子を構成するDNAシーケンスの物理的かつ永続的な変化のことである。遺伝子突然変異の分類物理的にどのような変化が起きているのかという構造的観点からは以下に分類される。1塩基対置換(si...
がんの生物学

DNAシーケンシング(DNA sequencing)

定義DNAシーケンシング(DNA sequencing)とは、DNAの塩基配列を決定することである。即ちヒトゲノムはA,C,T,Gの4文字でコードされているが、シーケンシングとは文字列を具体的に読み取り決定することである。シーケンシングした...
がんの生物学

エクソーム (exome)

定義エクソーム(exome)とは、ヒトゲノム中の全エクソンの集合体のことである。語源的にはエクソン(exon)+ギリシャ語の「すべて・完全」などを意味する接尾辞(ome)で、エクソン全体を意味する。エクソームのサイズは全ゲノム(ヒトでは約3...
3次予防(治療)

内照射(小線源治療)

同義語内照射、小線源治療定義小線源治療とは、放射性物質(放射性同位体、ラジオアイソトープ、RI)を体内に入れ、体内からがんに放射線をあてる治療法の総称である。小線源治療の分類小線源治療は、密封小線源治療と非密封小線源治療に大別される。密封小...
がんの疫学

全国がん登録

定義全国がん登録とは、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で1つにまとめて集計・分析・管理する仕組み(制度)である。2016年1月から開始した。全国がん登録によって初めて、日本の正確ながん患者数や治療成績の把握が可能になる。逆にい...
1次予防(発生予防)

ヘリコバクター・ピロリ (Helicobacter pylori)

定義ヘリコバクター・ピロリはヒトの胃などに存在するグラム陰性微好気性細菌である。単にピロリ菌とも呼ばれる。ポイントピロリ菌は1983年にオーストラリアのロビン・ウォレンとバリー・マーシャルにより発見された。感染経路は経口のみである。免疫機能...
3次予防(治療)

Virotherapy

定義Virotherapyとは、正常細胞では増殖せず、がん細胞内でのみ増殖するように改造された増殖性ウィルスを腫瘍患者に感染させるがん治療法である。機序:治療用ウィルスは患者のがん細胞に感染し細胞死を惹起し、更に周囲の細胞への感染を繰り返し...
がんの疫学

がん患者の年齢区分

定義多くの使用されている、がん患者の年齢区分を示す。小児:15歳以下乳児:0~1歳以下乳幼児:1~3歳以下幼児:3~6歳以下若年者:25歳以下高齢者:65歳以上前期高齢者:65歳から74歳まで後期高齢者:75歳から84歳まで超高齢者:85歳...
3次予防(治療)

外照射(外部照射)

同義語外照射、外部照射、external beam radiotherapy (EBRT)、external beam irradiation、external irradiation定義外照射(external beam radiothe...
4次予防(緩和ケア)

オピオイド (opioid)

定義オピオイド (opioid)とはオピオイド受容体に結合する化学物質の総称である。オピオイドの分類オピオイドは作動薬、拮抗薬に分類される。オピオイドは、天然、合成に分類される。オピオイドは、内因性、外因性に分類される。モルヒネ、コデインは...
3次予防(治療)

一塊切除 (en bloc resection)

同義語一塊切除 (en bloc resection)、En bloc切除定義En bloc切除とは、がんの原発巣と所属リンパ節を、分断せずに、まとめて切除することである。
がんの生物学

異形成 (dysplasia)

定義異形成 (dysplasia)とは、上皮内に限局する(=基底膜を破壊しない)、細胞異型、構造異型を伴う増殖性病変である。異型度が軽度であるため、癌と確定できないものである(癌と確定できるものは日本では上皮内がんと呼ばれる)。異形成には腫...
2次予防(検診)

がん検診のAnalytic Framework

定義Analytic Framework(以下、AF)とはUS Preventive Services Task Force(以下、USPSTF)が提唱したがん検診の効果判定のためのモデルである。AFでは、直接的証拠と間接的証拠を分ける。直...
2次予防(検診)

任意型がん検診 (opportunistic screening)

同義語任意型がん検診(opportunistic screening)、人間ドック型がん検診定義任意型がん検診(opportunistic screening)とは、対策型がん検診以外のがん検診全てのことである。がん検診の目標はがんによる死...
2次予防(検診)

対策型がん検診 (Population-based screening)

同義語対策型がん検診(Population-based screening)、住民検診型がん検診定義対策型がん検診 (Population-based screening)とは、特定のがんの死亡率を下げることを目的として、公共政策として行わ...
3次予防(治療)

PRO-CTCAE

定義PRO-CTCAEは、CTCAEから選択された一部の有害事象に関する患者報告型アウトカムのためのシステムである。症状を伴う有害事象に関しては、患者自身の報告に比べ、臨床医(あるいは研究者)による評価は信頼性が低く、頻度、重症度ともに過小...
3次予防(治療)

患者報告型アウトカム(Patient-reported outcomes ; PROs)

定義患者報告型アウトカム(Patient-reported outcomes ; PROs)とは、患者自身の報告に基づいて測定されたアウトカムである。患者報告型アウトカムは、健康関連QOL(HRQOL)、治療選好、ケア満足度、診療の質や有効...
3次予防(治療)

CTCAE (Common Terminology Criteria for Adverse Events)

定義CTCAE (Common Terminology Criteria for Adverse Events)は、がん臨床研究で副作用を測定・報告する標準的なシステムである。CTCAEは米国国立がん研究所(US National Canc...
2次予防(検診)

5がん検診の感度、特異度、死亡率減少効果まとめ

5がん検診の感度、特異度および死亡率減少効果について、がん情報サービスが公開しているデータを整理した。がん情報サービスは、国立がん研究センターがん対策情報センターが運営するサイトであり、事実上、日本政府の公式見解と考えてよいであろう。がん検...
1次予防(発生予防)

がんの原因となる感染症

いくつかのがんでは感染症が原因となることが知られている。原因となる微生物がんヘリコバクター ピロリ菌胃(非噴門部)、胃MALTリンパ腫ヒトパピローマウィルス(HPV)子宮頸部、外陰部、膣、口腔、中咽頭、肛門、陰茎B型・C型肝炎ウィルス肝臓エ...
1次予防(発生予防)

飲酒とがん

飲酒による発がん飲酒量が増えると発がんリスクが高まる(純エタノール23g未満の群に比べ、46g以上で40%、69g以上で60%発がんリスクが高まる)。女性の方が体質的にアルコールの影響を受けやすく、より少ない量で発がんリスクが高まる。飲酒は...
がんの生物学

良性と悪性の違い

良性、悪性は腫瘍の性質を区別するための言葉である。要するに腫瘍がその場で大きくなるだけか、周囲の組織を破壊し全身の他の部位にまで転移しうるのかの違いである。良性(benign):がん性(cancerous)ではないこと。良性腫瘍はサイズが増...
がんの生物学

がん、ガン、癌の違い

ひらがなとカタカナのがんとガンは同じ意味である。これらはある種の疾患の総称である。漢字の癌はがんの1種である。がん、ガン(cancer):細胞が異常に分裂し、周囲の組織に浸潤する疾患のこと。がん細胞は血流あるいはリンパ流にのって全身の他の部...
がんの生物学

腫瘤(mass)、腫瘍(tumor)、嚢胞(cyst)の違い

腫瘤(mass) : 体の中にできた塊のこと。特定の形に限定されない。細胞の異常増殖、嚢胞、ホルモンの変化、免疫反応などによって生じる。腫瘤は良性(非がん)または悪性(がん)である。腫瘍(tumor):体組織が異常に増殖した塊。細胞が本来あ...
2次予防(検診)

5がん検診

癌種対象年令頻度方法胃がん40歳以上毎年胃透視(バリウム)、胃内視鏡、ペプシノゲン検査、ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)抗体検査大腸がん40歳以上毎年便潜血(化学法・免疫法)、S状結腸鏡検査、全大腸内視鏡検査、注腸X線検査、直腸指診肺がん4...
1次予防(発生予防)

喫煙とがん

日本人の喫煙率習慣的に喫煙している人の割合は20.1%(男性32.4%、女性9.7%)。このうち35.4%の人はタバコをやめたい、と回答している。(2013年 国民健康・栄養調査)日本人のがんのうち、たばごが原因を占める割合男性で30%、女...
3次予防(治療)

統合医療(各種定義)

統合医療に関する定義団体定義国立補完統合衛生センター従来の医学と、安全性と有効性について質の高いエピデンスが得られている相補(補完)・代替療法とを統合した療法厚生労働省近代西洋医学を前提として、これに相補(補完)・代替療法や伝統医学等を組み...
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