定義
年齢調整死亡率とは、対象集団で実測された死亡率(=粗死亡率)を、基準人口での死亡率に換算した値のことである。
対象集団の年齢調整死亡率=Σ (対象集団における年齢5歳階級別粗死亡率 x 基準人口の当該年齢階級の人口) / 基準人口の総数
粗死亡率をそのまま使用せず年齢調整死亡率をわざわざ計算する理由は、年齢構成が大きく異る2集団の死亡率を、年齢構成の影響を取り除いて比較するためである。高齢者の多い集団では若年者の多い集団より、それだけで死亡率は高い。知りたいことが死亡率と年齢構成の関係ではなく、死亡率と医療水準であるなら、年齢構成は剰余変数であり統制が必要である。年齢調整死亡率とは年齢という剰余変数を統制する手法の1種と考えることができる。
基準人口
日本では基準人口として通常、昭和60年(1985年)モデル人口(1985年の国勢調査人口を元に算出した基準人口モデル)を用いる。
国際比較では世界人口を用いる。
関連
粗死亡率
年齢調整罹患率
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