有病割合 (prevalence proportion)

同義語

有病割合、有病率、prevalence proportion、prevalence

計算式と単位

有病割合=有病者の人数 ÷ 疾患の危険性を有する観察母集団の人数

単位は無次元。(パーセントで表現することもある)。

値は0から1の間の実数。

定義

ある1時点で、ある集団全体の中で(=分母)、ある特性を有する人(=分子)の割合のこと。

日本語では有病割合と呼ばれ「病」の字を伴っているが、特性は病気に限らずなんでもよい。

日本語では有病率と呼ばれることが多いが、意味的には「率」ではなく「割合」であるため、有病割合 (prevalence proportion)と呼ぶのがより適切である。

有病割合の意義

有病割合は、発生率と罹病期間の両方を反映するため、病因(因果関係)を推定する目的では、発生率に比べ有用性が劣る。

有病割合は、集団における疾病負担を反映するため、行政領域においてより重要な指標である。

有病割合と発生率と罹病期間の関係

発生率と罹病期間が一定である場合(=定常状態と呼ばれる)、以下の関係式が成り立つ。

P / (1-P) = ID

P:有病割合、I:発生率、D:平均罹病期間

関連

発生率 (incidence rate)

平均有病期間 average duration of disease