(Yatani, 1988)らは、日本人における潜在的前立腺癌の有病率の経時的変化を剖検研究に基づいて報告している。
有病率は1982-1986年に剖検された660人の群では34.6%、1965–1979年に剖検された576人の群では 22.5%であり、有意に増加していた(P<.0001)。この増加は、潜在浸潤癌(latent infiltrative tumor; LIT)の頻度増加によるものであった。潜在非浸潤癌(latent noninfiltrative tumor; LNT)の頻度に有意な増加はなかった (P=.045)。
死者をその生年月日で分類し直して解析した結果では、どの年代でもLITの頻度が増加していた。形態的には腫瘍の平均体積は減少していた。これは研究期間中により小さな病変が増えたことによるものであった。
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