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3-04 化学放射線療法の基礎
篠原2010
2015.08.27
基礎知識
- 化学放射線療法の理論的根拠は spatial cooperation (空間的協働)と呼ばれる概念である。要するに補いあうこと。
- 電子放射線の作用には細胞周期が関係するが、化学療法に比べてシンプルである。
放射線治療と化学療法の併用効果
- 相加効果 additive effect : 1+1=2のような効果
- 相乗効果 synergistic effect : 1+1 >2 のような効果
- 増感効果 sensitizing effect : 1+0 >1 のような効果。つまりケモはそれ単独では殺細胞効果を示さない程度の用量でもRTとの併用によりRTの効果を増強する。
- 防護効果 protective effect
放射線治療と化学療法の併用方式
- 同時化学放射線療法 concurrent (concomitant) chemoradiotherapy
- 連続化学放射線療法 sequential chemoradiotherapy : CT → RT or RT → CT
- 先行治療が化学療法の場合、化学療法後には腫瘍倍加時間が短縮し=腫瘍再増殖が加速することがわかっており、これによって後続するRTの効果が一般に低下するとされる
- 交代化学放射線療法 alternative chemoradiotherapy
- CTとRTを交互に行う方法であるが、トライアルは少ない
化学放射線療法に併用される抗癌剤
アルキル化剤
- ナイトロジェンマスタード類(シクロフォスファミド、メルファラン)
- ニトロソウレア類(ACNUなど)
白金製剤
- シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン(CBDCA)など
- 作用機序: 二本鎖間/一本鎖内架橋を形成する
抗癌性抗生物質
- マイトマイシンC
- 放線菌類 Streptomyces caespitosusから分離
- 肺非小細胞肺癌のMVP療法(MMC+ビンデシンVDS+CDDP)など
- ブレオマイシン
- 放線菌類 Streptomyces verticillusから分離
代謝拮抗薬
- 5-FUとその改良型であるテガフール、UFT(テガフール・ウラシル)、TS-1(テガフール・ギメラシル・オテラシル)、カペシタビンなど
- GEM:ジェムザール
ビンカアルカロイド(微小管阻害薬)
- ビンクリスチン(VCR)、ビンブラスチン(VLB)、ビンデシン(VDS)、ビノレルビン(VNR)など
- M期(分裂期)に一過性にみられる紡錘体の主要構成要素である微小管の重合を阻害する
- 微小管はαチュブリンとβチュブリンからなるヘテロ二量体である
- 微小管の重合を阻害 → 微小管の脱重合を惹起 → 微小管不安定 → 細胞傷害
- 微小管阻害とは脱重合促進であり、微小管安定化とは重合促進である。
タキサン(微小管安定化薬)
- パクリタキセル(PAC)、ドセタキセル(DOC)
- 微小管重合を促進 → 微小管脱重合を阻害 → 有糸分裂が停止 → アポトーシス
トポイソメラーゼ阻害薬
- DNA一本鎖上で作用するⅠ型トポイソメラーゼ(Topo-Ⅰ)と二本鎖上で作用するII型トポイソメラーゼ(Topo-II)がある
- DNA複製時に生じるDNAのねじれを解消するDNAトポイソメラーゼを阻害する。
- Topo-Ⅰ : カンプトテシン類=イリノテカン、トポテカン
- Topo-II : エトポシド
分子標的薬
- イマチニブなどの小分子化合物とトラツマブ、セツキシマブなどの抗体薬がある
- セツキシマブ(アービタックス) 上皮増殖因子受容体(EGFR)交代: キメラ型モノクローナル抗体である
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