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6-12 全脳照射
篠原2010
2015.08.17
ざっくりいうと
- 全脳照射の耐容線量は 50Gy
- 全脳照射では再照射も可能
- 全脳照射の線量では局所制御は不十分
- 原発性脳腫瘍では照射範囲を疾患ごとに整理する。CNSリンパ腫、上衣腫、胚細胞腫瘍はWBRT。髄芽腫、高悪性度松果体腫瘍ではCSI。
基礎知識
- 全脳照射 (whole brain radiotherapy: WBRT)
- 全脊髄照射
- 全脳・全脊髄照射(cranio-spinal irradiation : CSI)
- 脳転移は頭蓋内悪性腫瘍で最多
- 脳転移の原発は肺癌が最多。次が乳癌。
- SRSでは造影MRIが必須
- 原発性脳腫瘍では、上位腫、胚細胞腫瘍、中枢神経悪性リンパ腫にてWBRTの適応となる
- 上位腫はかつてはCSIが多く行われてきた→近年照射範囲縮小傾向、小児では局所照射が標準
- 中枢神経悪性リンパ腫はWBRTが標準
- 小児の球性白血病はかつてはCSIの適応→高リスク例のみWBRTの適応
- 髄芽腫や高悪性度の松果体腫瘍(pineoblastoma)はCSIの適応(脳脊髄液を通じて拡散するため)
- WBRTの照射野尾側は大頭孔やや尾側が基本。CSIやCSF浸潤、延髄がCTVの例ではC2下端を尾側照射野縁とすることもある
- エネルギー: 4-10MV
- 線量: 20Gy/5Fr/1w,30Gy/10Fr/2w、37.5Gy/15Fr/3w,40Gy/20Fr/4w、いずれも成績の差はない。
- WBRT後の再照射では 20Gy/10Fr/2w。
- WBRTの上限線量は50Gy。
- 原発性脳腫瘍ではWBRTは40-45Gy/4-5wにとどめ、GRVに10-20Gy/1-2wを追加する。
- 中枢性悪性リンパ腫では45Gy/5wが標準であったが、神経学的晩期有害事象が多いため、化学療法CR例では線量軽減を考慮する。
- 小細胞癌PCIは25Gy/2w
- 小児脳腫瘍のWBRT では1回線量 1.8Gy
- 小児球性白血病では 18Gy/2w (かつては24Gy/2.5w)
手術および定位放射線治療との併用
- 脳転移の制御にはWBRTの30Gy/2wは不十分である
- 有症状の大きな脳転移、長期予後期待例ではWBRTに手術やSRTを併用する。
- 脳転移摘出後にWBRT追加: 頭蓋内再発と脳転移による死亡が減少する。予後延長のエビデンスなし。
- WBRT後にSRSを併用: 局所制御率とQOLを改善する。予後延長の十分なエビデンスなし。
標準治療成績
- WBRTによる神経学的症状 or 画像所見の改善は50-75%で認める。それでも死因は脳転移が多い。
- WBRT後のmOSは6ヶ月。経過の長い乳癌でも9-10ヶ月。
- 予後は原発巣の制御や他臓器転位の有無に依存する。
有害事象(急性期)
- 急性期の脳浮腫に対してステロイドやグリセオール。デキサメサゾン 2-8mg/dが用いられる。4mg/dが多い。
- 脱毛は30Gy/2wであれば可逆性のことが多い。
有害事象(亜急性期)
- 倦怠感、頭痛、意識低下など。ステロイドに反応するが腫瘍増大の症状の可能性もあり鑑別が重要。
有害事象(晩期)
- 放射線脳壊死 : 発症のピークは照射ご3年。画像では再発腫瘍と鑑別困難。最終的には壊死部切除で診断。治療は壊死部切除とステロイド。
- 白質脳症 : MTX併用時
- 聴力障害 : CDDP併用時
危険臓器の耐容線量(図を入力すべし)
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