7-41 肝癌の放射線治療

基礎知識

  • 肝癌の放射線治療は線量依存性の高い有効性を示す
  • 肝幹細胞は肝細胞および胆管上皮細胞に分化する
  • 原発生肝癌の割合: 肝細胞癌(90%)、胆管細胞癌(5%)、その他として、肝細胞芽腫、肝細胞胆管細胞混合癌、未分化癌、胆管嚢胞腺癌、カルチノイド腫瘍など
  • 肝細胞癌の75%はHBV or HCVの持続感染から発生する。残り25%はこれらのウィルス感染肝を母地としない。
  • 日本ではHCCの80%がHCV、15%がHBVの持続感染者である
  • アシアロ糖蛋白受容体(ASGPR)は肝炎・肝硬変・肝癌で発現が減少する → アシアロシンチSPECTは非癌肝組織の機能部分を描出可能
  • 肝細胞癌の特徴は腫瘍栓を形成しやすいこと。
  • アジアは高リスク地域 27.6-35.9人/10万人が1年間に発病する。罹患数≒死亡数。
  • 肝癌の年間発生件数100万、アジアはその78%。

多段階発癌

  • 再生結節(regeneration nodule) → 異形成結節(dysplastic nodule, adenomatous hyperplasia:AH、腺腫様過形成結節)=前がん病変 → 早期肝細胞癌
  • 時に結節内結節(nodule in nodule)を経て、高分化肝細胞癌 → 進行肝細胞癌
  • 小結節や肝癌は時に自然消退する

放射線治療

  • 腫瘍栓に対する選択照射 50Gy/25Frにて2年累積制御率は80%
  • 肝実質内腫瘍のRTでは、TACE+RTがRT単独よりも有意に奏効率、生存率ともに高かった。
  • 脈管内腫瘍栓ではRTの有無は生存成績に強く影響する。
  • 肝癌リンパ節転移はRTによく反応する。40-60Gy/25Frで奏効率82-97% → 照射は予後を延長する(MSTは照射群:9.4mos、非照射群:3.3mos p<0.001)
  • 生検/PEIT/RFA後の播種にRTが有効。50Gyにて奏効率 86%。
  • 肝癌骨転移にもRTが有効。
  • 副腎転移にRTが有効 (50Gyで奏効率73%、除痛率79%、MST:10mos)

治療成績

  • 肝癌全体の5y生存率は5%。
  • 根治手術を受けられるのは20%以下 → それでも5y生存率は30-70%
  • 肝切除は術後の残肝異時多中心性再発という大きな問題を抱えた治療法である → 肝移植はベター
  • アメリカでは肝硬変合併肝癌の唯一の根治的治療は肝移植とされている
  • ミラノ基準を満たす肝移植では移植後3-4年の粗生存率が75-85%、無再発生存率が83-92%

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