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7-88 骨転移
篠原2010
2015.07.09
基礎知識
- 骨転移は担癌患者の30-70%に発生する
- 転移臓器(頻度順) 1:肺 2:肝 3: 骨
- 原発臓器 : 乳癌(50%)、前立腺癌(17%)、肺癌(11%)
- 骨転移疼痛の機序 (1) 骨に起因する疼痛 (2) 腫瘍の圧迫・浸潤による神経障害性疼痛
- 骨由来の疼痛は変形性脊椎症、良性の圧迫骨折、脆弱骨折などと鑑別が難しい
- 骨転移の 5-10%に高Ca血症(+) 乳癌、MM、肺SCCなどに多い。
- X線診断学的分類 溶骨性、造骨性、混合性
- 病理学的にはX線診断学的分類に加え、骨梁間型がある
| 分類 |
原発(好発) |
| 溶骨性 |
肺癌、甲状腺癌、腎癌、肝癌 |
| 造骨性 |
前立腺、乳腺、消化管 |
| 混合性 |
乳癌が代表 |
| 骨梁間型 |
小細胞肺癌 |
- 肝細胞癌やMMでは腫瘤形成することが多く、骨シンチで陰影欠損するため要注意である
- 骨皮質の破壊度が50%を超えると高頻度に骨折を起こす
放射線治療
- RTの除痛機序 (1) 腫瘍縮小 (2)サイトカイン抑制
- RTの目的 (1)除痛 (2)脊髄圧迫による麻痺の予防・改善
- 脊髄圧迫では神経症状が軽いほど有効
- 除痛効果 : 照射後2w程度で出現、4-6w頃に最大効果。予後1mos未満では適応となりにくい可能性あり。
- 脊髄圧迫の麻痺の改善は golden time 24時間以内。24時間を過ぎても数日以内ではまれに改善する例もある。
- 脊髄圧迫に対する緊急照射時にはステロイド(デキサメタゾン 16mg/日)併用を考慮
- 切迫骨折 : 内固定術後に術後照射30Gy/10Frが基本。非骨折部位における照射後の溶骨性病変の造骨化は 65-85%に見られる。
- 髄内釘固定時のCTVはnail endを含め骨全体 or なるべく広く
- 椎体転移CTVは椎体全体。骨外浸潤や横突起浸潤のある場合は、腫瘍進展側の横突起を含める。
- 処方線量 30Gy/10Fr, 50Gy/25Fr, 40Gy/20Fr, 20Gy/5Fr, 8Gy/1Frなど。除痛効果は同等。
標準治療成績
- 除痛効果は組織型による差異なしとの報告が多い
- 疼痛完全消失(CR)率は 50%
- 1回照射の方が除痛効果発現が早い。一方で急性期有害事象増悪のリスクがあり、疼痛再燃率、骨折率、脊髄圧迫発生率は高い。
- 分割回数が多いほど脊髄圧迫の再発率は低いと考えられている
- 患者が歩行可能なうちに治療開始 → 80%が歩行維持。不全麻痺 → 1/3に改善。対麻痺 → 7%に改善。膀胱カテーテルは20-40%で抜去可能。
- 神経障害性疼痛の疼痛改善率は 40-60%と低く、一般の有痛性骨転移の除痛効果に劣る。
- 再照射 : 50-60%に疼痛緩和あり。初回治療時の除痛効果が高いほど、再照射も有効。
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