3-06 分割照射の基礎

放射線治療における4(5)R

  • Repair
  • Reassortment or Redistribution
  • Repopulation or Regeneration
  • Reoxygenenation
  • Intrinsic radiosensitivity

Repair

  • Repairには2つある
    • 1) 亜致死障害からの修復(sublethal damage repair; SLD repair)
    • 2) 潜在的致死障害からの修復(potentially lethal damage repair)
  • SLD修復の機序は十分解明されていない。DNA二重鎖切断の回復機構のうち相同組換え修復(HRR)が主体という説や非相同末端結合修復(NHHJ)が主体という説もある。
  • 2回目の亜致死障害を受けなければ初めの亜致死障害は完全に回復する。
  • SLD修復は2-6時間でkな制する。
  • 低線量率連続照射は、高線量率分割照射で極小線量を無限回照射することとも考えられる。
  • ある線量では細胞はG2ブロック、G1ブロックによって細胞周期が停止した状態になる。しかし更に線量を下げると再び細胞周期が回転を始め、むしろ放射線感受性が上がる。これを逆線量率効果と呼ぶ。
  • SLD修復は休まず攻撃すれば殺せる細胞がに休む暇を与えると回復してくるという減少である
  • PLD回復は照射後そのままにしておけば死んでしまうが、発育に不適切な環境におくとむしろ細胞が回復する減少である。断食療法のようなものか。

再分布(redistribution or reassortment)

  • 腫瘍細胞は分裂しているP細胞分画(P fraction)と休止しているQ細胞分画(Q faction)に分類される
  • 細胞集団にRTを行うと、放射線感受性の高いG2-M期の細胞が最も多く死滅し、生き残った細胞はG2期に進み線量に応じてしばらくの間、ここにとどまる(G2ブロック)
  • G2ブロック後、一定の時期にM期への一斉移動がおこるため、このタイミングで照射を行えば効率的に細胞死を得ることができる

再増殖

  • 非分裂組織(神経、肝、腎など)では再増殖はほとんど起こらない
  • 腫瘍細胞では照射中にも再増殖が起きている。しかも再増殖率は治療終了近くに増加する(加速再増殖 accelerated repopulation) → 総治療期間延長により局所治癒率が低下する
  • accelerated repopulationを相殺するために必要な1日線量は、頭頸部腫瘍で 0.6Gy、口腔粘膜で 1.0-1.8Gy、皮膚で0-1.3Gy、肺(肺臓炎をend pointとして)で0.45Gyと考えられている。

内的放射線感受性

  • ヒト線維芽細胞の放射線感受性を調べることで放射線に高感受性を示す人々を事前にしることができる

多分割照射

  • 早期反応型組織(=細胞分裂の早い組織) : 早期有害事象が現れやすい
  • 晩期反応型組織(=細胞分裂の遅い組織) : 晩期有害事象が現れやすい
  • 晩期有害事象は回復しにくく治療困難(そもそもその母地となる組織の細胞分裂が少なく、回復力に乏しいためと思われる)

血管新生阻害薬

  • 血管神経阻害薬は血管網の正常化作用により放射線効果を増強する

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