基礎知識
- 悪性脳・脊髄腫瘍は浸潤性が強く、手術での根治は不可能である。化学療法単独での治癒もほとんど期待しがたい。RTが根治には重要。
-
原発性脳腫瘍の頻度: 1.髄膜腫 2.神経膠腫(24%)
放射線治療
-
照射方法には以下のようなものがある
- 局所照射 (腫瘍辺縁からのマージンが1cm以下)
- 拡大局所照射 (腫瘍辺縁からのマージンが2-4cm)
- 全脳室系照射
- 全脳照射
- 全脳全脊髄照射
-
髄膜覇種の危険が高い、髄芽腫、PNET(primitive neuroectodermal tumor)には全脳全脊髄が標準的に用いられる
- 胚腫(germinoma)では播種が存在するかその危険性が高い場合に全脳全脊髄の適応となる
- 胚腫は髄膜覇種の頻度は10%程度であるが、脳室内の播種あるいは脳室上位下を這うような進展が多いため全脳室系照射もしばしば用いる
定位照射
- 辺縁線量:脳転移(15-20Gy)、聴神経腫瘍や視神経近傍位の腫瘍(10-13Gy)
放射線有害事象
-
脳壊死: 治療はステロイド、切除、アバスチン(BEV;ベバジスマズ)。
-
内分泌障害: 24Gyに障害発生の閾値あり
-
脳萎縮: 全脳照射では1/3で脳萎縮をきたすもののMMSE4ポイント以上の低下は10%未満との報告あり
-
白質脳症: T2WIでは高頻度に脳室周囲高信号を認める。このうち症状を伴うものを白質脳症と呼ぶ。MTX+RTで起きやすい。RT後のMTX投与は禁忌である。
-
二次腫瘍: ALLのPCIでは10年で0.5%、20年で1.4%との報告あり(相対危険率20倍)
-
放射線脊髄症: 50Gy/5wでの発生確率は1-2%と考えられている。RT後1-2ヶ月で首を曲げた時などに下肢のしびれを生じるLhermitte症候群が起きることがあるが、1ヶ月程度徐々に軽改する。

コメント