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7-33 早期浸潤乳癌(乳房温存療法)
篠原2010
2015.06.30
基礎知識
- EBCTCGのメタアナリシスによるとRTは温存乳房内の再発リスクを1/3にする。治療後5年の局所再発率減少は治療後15年の乳癌死亡率の減少となり、局所再発症例を4例減らすごとに乳癌死を1例減少させる
- 局所治療による生存率向上の理論的根拠は、少なくとも一部の症例では再発病巣が二次的播種の源泉になっているというものである
乳房温存療法
- 乳房温存療法の適応: 腫瘍径3cm以下を適応とするガイドラインが多い。術前化学療法で腫瘍縮小したものも適応とするように適応が拡大傾向である。
- 現在では全乳がん患者の過半数の初期治療がBCTである。
放射線治療
- 通常分割照射50Gy/25Frと寡分割照射では治療効果、急性/晩期有害事象に差はないと考えられている
ブースト照射
- ヨーロッパの研究では断端陰性でもブースト照射により局所制御率が向上する → 日本とは術式(断端評価)が異なりそのまま適応できないエビデンスと考えられている
APBI ( Accelerated Partial Breast Irradiation )
- 腫瘍床近傍のみを標的体積とし大線量小分割で短期に照射を終える方法
- APBIの理論的根拠はIBTRの約70%が原発腫瘍床近傍に生じる事実
- APBI後には再手術、再照射が可能である
- APBIの実際には、組織内小線源、腔内照射、術中照射(X線、電子線)、3次元原体照射などがある
治療成績
- 乳房温存手術単独の場合のIBTRは10年で10-40%。(=60-90%は非照射でも再発しない、つまり無駄うち)。
- EBCTCGメタアナリシス: BCT後の同側乳房内再発(Ipsilateral Breast Tumor Recurrence:IBTR)率は 5年で 7.3%。日本の報告では10年累積IBTR発生率は5%前後。
- IBTRの70%は比較的早期に原発腫瘍床周辺に生じる。
- 原発腫瘍床から離れたIBTRは新しい腫瘍の発生と考えられており、その経時的発生率は対側乳がんの発生率に類似している。
- 70歳以上のホルモン感受性患者での乳房温存手術+Tamoxifen±RTのRCTではRT上乗せ効果はわずかであり、十分なICのもとRT省略も可と結論している。
薬物療法との併用
- 実状は化学療法先行
- 同時併用療法として推奨される抗癌剤はない(順次併用が原則)
- 内分泌療法の同時併用は許容されている(Tamofixfen、HER2阻害薬は併用しない方がよく、AIは併用した方がよいかもしれないとの報告あり) → 現状、禁忌ではないがしないで済むならしない方がベターでしょう。
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