ヴィパッサナー運動(vipassanā movement)

同義語

洞察瞑想運動(Insight Meditation Movement)

定義

目覚め(awakening)を得て預流果(stream-enterer)となるための主な方法として存在の3つの印に対する気づきを強調する 現代テーラワーダ仏教の諸派を指す言葉である。

ヴィパッサナー運動の起源

テーラワーダの教師であったMahasi Sayadaw (“New Burmese Method”)、 Ledi Sayadaw (the Ledi lineage)、Anagarika Munindra、Auk Sayadawなどによるビルマ、ラオス、タイ、スリランカの伝統に対する現代主義者の影響、刷新と大衆化が起源である。
またこれらの地域の伝統から生じた無宗派の派生物と言うべき、Sayagyi U Ba Khinに学んだS. N. Goenka (および彼の協働者であり妻であるIllaichi Devi)の運動などもヴィパッサナー運動に含まれる。
現代アメリカの仏教教師であるJoseph Goldstein、Tara Brach、 Gil Fronsdal、Sharon Salzberg、Ruth Denison、Jack Kornfieldなどもヴィパッサナー運動に含まれる。

考察

ヴィパッサナー瞑想は、釈尊自身が悟りを開いた瞑想法であると言われている。

とは言え、その実際のやり方には瞑想教師によって様々なバリエーションがある。そこで教えられるヴィパッサナー瞑想法は、釈尊自身がやっていた瞑想法と全く同じものではない(というより実際に釈尊自身がやっていた瞑想法の詳細はもはやわからないのが事実であろう)。

なぜこのような違いがあるのか、そもそもこれらの方法のルーツは何なのか、それを知る上で現在我々がよく目にするヴィパッサナー瞑想が、20世紀前半に生じたヴィパッサナー運動というテーラワーダ仏教の現代化運動の産物であったことを知ることは有益であろう。

要するに現在のヴィパッサナー瞑想法というのは、仏教の伝統に基づきながらも、20世紀になって現代社会で在家の人が実践可能な形に工夫された瞑想法なのである。その工夫の過程において、様々なバリエーションが生じるのも当然のことであろう。

これに取り組もうとする人にとっては、いずれかの方法の細かいテクニックを墨守するというより、そもそもこれらの瞑想は何を目指しているのか、伝統的にはどういう方法があったのか、それをどのように現在の一般人が実践できるように工夫したのか、などの点を理解することが、自分に相応しい瞑想実践をする上で重要ではないかと考える。

参考

Vipassana movement - Wikipedia

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