定義
肥満は、慢性疾患(数種類のがんを含む)の罹患率を高めるリスク因子である一方で、実際に心血管疾患、慢性腎不全、COPD、AIDS、関節リウマチなどの疾患に罹患してしまった場合にはむしろ肥満は逆に(paradoxical)、生存を延長させる因子として働いているように見えるという観察結果のことである。
Grubergらが2002年に提唱した概念である。
これまでに多くの慢性疾患の観察研究において、肥満と生存期間に正の相関が観察されたことに基づく。しかし肥満 → 生存延長という因果関係が証明されているわけではない。健康診断などで肥満患者の方が早期からの介入を受けやすい、肥満患者の方がより若年で発病しやすいなど、他の説明の可能性が除外されていないことに注意が必要である。
参考
Gruberg, L., Weissman, N. J., Waksman, R., Fuchs, S., Deible, R., Pinnow, E. E., … Lindsay, J. (2002). The impact of obesity on the short-term and long-term outcomes after percutaneous coronary intervention: the obesity paradox? Journal of the American College of Cardiology, 39(4), 578–584.


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