生存曲線の交差(crossing hazards)

同義語

生存曲線の交差、crossing hazards

定義

crossing hazardsとは、キャプランマイヤー曲線において、群間の生存曲線が交差する現象のことである。

crossing hazardsは、(1)統計解析、(2)臨床、2つの面で問題を引き起こす。

統計学的にはcrossing hazardsの存在は、Cox回帰分析の前提である比例プロポーショナル性が成り立っていないことを意味するため、このような生存曲線が得られた場合、Cox回帰分析による多変量分析が行えないという問題がある。

臨床的には、crossing hazardsの存在は、最初のうち治療成績良好に見える群が、長期観察するとむしろ悪いことを意味するため、なぜそのようなことが起きたのか、臨床的な機序の考察が問題となる。

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