パフォーマンス・ステータス(Performance Status, PS)

定義

パフォーマンス・ステータス(performance status)とは患者の全身状態を半定量的に評価する指標のことである。日常生活に必要な作業を自分でどの程度こなせるかという視点でスコアリングされる。がんの治療方針の決定、治療効果の判定などではパフォーマンス・ステータスの評価は必須である。

パフォーマンス・ステータスには複数の種類がある。代表的なものはECOG PS、KPS(Karnofsky Performance Status)、WHO PSである。

ECOG PS : Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status

スコア患者の状態
0無症状で社会的活動ができ、制限をうけることなく発病前と同等にふるまえる
1軽度の症状があり、肉体労働は制限をうけるが、歩行、軽労働や座業はできる
2歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。軽作業はできないが、日中50%以上は起居している
3身の回りのことはある程度できるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している
4身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている

WHO PS : World Health Organization Performance Status

スコア患者の状態
0全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限無く行える。
1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。たとえば、軽い家事、事務など
2歩行可能で、自分の身の回りのことはすべて可能だが、作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす。
3限られた身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。
4全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす。
5死亡

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