[R] {lavaan} lavaan()、sem()、cfa()、growth()の違い

パッケージ{lavaan}には共分散構造分析を実行する関数として、lavaan()、sem()、cfa()、growth()、が用意されている。

これら4関数の関係を要約すれば、lavaan()が原型であり、その他3関数は、特定の状況でより簡便に(=引数指定の手間を省略して)解析が行えるように、いくつかの引数設定を自動で行うユーザーフレンドリーな関数ということになる。

sem()、cfa()、growth()の関係を要約すれば、sem()は共分散構造分析に、cfa()は確認的因子分析に、growth()は成長曲線モデルに使用することを想定している。(確認的因子分析、正直曲線モデルは、共分散構造分析の下位モデルである。)

通常の使用ではこれらユーザーフレンドリーな関数の自動設定は便利であるが、時として研究仮説・目的とそぐわないことがある。そのような場合、あらゆる指定を自由に行える(反面、全てを自前で指定しないといけない)lavaan()を使用する。

sem()で自動設定される主な内容

モデル式に関する自動設定

  • 測定方程式において、1つめのパス係数を1に固定する
  • 観測変数の誤差分散に関する指定を行う
  • 潜在変数の分散に関する指定を行う

引数に関する自動設定

以下の引数全てにFALSEを設定する。

  • auto.var
  • auto.cov.lv.x
  • auto.cov.y
  • auto.fix.first
  • auto.fix.single

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