基礎知識
- 血管異常の分類
1) 正常の遺伝子配列で生じる病態 vascular malformation (血管奇形、血管異常)
2) 胚の発生過程の未分化な細胞に由来する血管腫 infantile hemangomas
3) 血管由来の腫瘍 neoplastic vascular tumors - 血管奇形の分類にISSVA分類がある。ISSVA分類では疾患をVascular tumors とVascular malformationsに分け、Vascular malformationsは血流速度によって slow flow / fast flow / complex-combined に3分類する
血管奇形・血管腫に対する放射線治療
| 病態 | 必要線量 |
|---|---|
| DIC抑制 | 10-20Gy |
| nidusの閉塞 | 1回20Gy(=約96.5GyLQE 2Gy/Fr, α/β比=3) |
| 疼痛緩和 | 20-30Gy |
| 出血予防(脳AVM以外) | 30-40Gy |
脳AVM
- 頭蓋内: 脳AVM、硬膜動静脈瘻、海綿状血管奇形、静脈奇形など。5%程度に共存が見荒れる。
- 脳AVMは流入動脈、ナイダス(動脈化した異常血管=毛細血管および2次的小静脈由来))、流出静脈からなる。RTの目的はナイダスの閉塞。
- 出血の既往とその新しさは破綻しやすさと相関する。既往(+)、新しい出血で再破綻のリスク↑
- 出血率 2-4%/年。
- 脳卒中ガイドライン2009 外科手術の危険が高く病巣が小さい(10ml以下 or 最大径3cm以下) → GKを推奨
- 残存病巣には再照射を考慮可能
- PTV辺縁線量 20Gy/1Fr
- 閉塞率 65%
- AVM閉塞には平均3年(1-5年)を要する
- GK後~AVMが完全閉塞するまでの数年間をlatency periodと呼ぶ。
- latency periodにおいてもGKにて出血確率が減少する。
- GKは初回出血の発生率も閉塞後は86&に減少する
- 神経組織の回復による耐容線量増加は6mos以上の回復期間で認められている。
- 妊娠の予期される場合には予防照射が推奨される
脊髄動静脈奇形・動静脈瘻
- 脊髄・脊椎の血管性病変にはAVM、AVF、脊椎血管腫(Vertebral hemangiomas)などがある。
- 脊髄は脳よりも血流障害による症状が出現しやすい(脊髄循環障害や静脈瘤による脊髄圧迫 → 手足のしびれ、麻痺、排尿・排便障害など)
- 脊髄血管奇形の治療はIVR(塞栓)、RTなど
- 脊髄AVMの治療目的は出血予防である(脳に比べ脊髄の耐容線量が低いため、脳のようにnidus閉塞を目的とすることは難しい)
- 神経組織の回復による耐容線量増加は6mos以上の回復期間で認められている(脳と同じ)。
肝臓血管腫
- 巨大血管腫にRTをすることがある
膵動静脈奇形
- RTで改善することがある

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