09-02 ウィルムス腫瘍

標準治療

  • ウィルムス腫瘍とは
    • 広義: 小児腎腫瘍の総称
    • 狭義: 腎芽腫(neproblastoma)とその亜型
  • ウィルムス腫瘍の治療成績は集学的治療により飛躍的に向上した

化学療法

  • 化学療法のレジメンはリスク分類に従って選択される
リスク分類 レジメン
低リスク ビンクリスチン+アクチノマイシンD
標準リスク ビンクリスチン+アクチノマイシンD+ドキソルビシン

放射線治療

  • 組織型(予後良好型か不良型か)と病期(術後病期診断である)の組み合わせて放射線治療の方針を決定する。
原発巣の病期と組織型 照射線量 照射範囲
Ⅰ-II期、FHウィルムス腫瘍 なし なし
III期、FHウィルムス腫瘍 10.8Gy/6Fr 腹部照射
ⅠーIII期、巣状退形成性 同上 同上
ⅠーII期、びまん性退形成性 同上 同上
Ⅰ‐III期、CCSK 同上 同上
III期、びまん性退形成性 19.8Gy/11Fr 腹部照射
ⅠーIII期、RTK 同上 同上
  • 腹部照射は、広範な腫瘍細胞のこぼれ、術前または術中腫瘍破裂、腹膜播種、腹水細胞診(+)の場合に全腹部照射とする(それ以外は全腹部照射ではない)
  • 照射開始は可能な限り化学療法と同時とする
  • 照射開始は手術日を0日として術後9日以内とする
  • 線量分割:基本は 1回1.8Gyで週5回である
  • 術後腹部照射は 10.8Gy/6Fr
  • 全腹部照射、全肺照射など照射野が大きい場合は1回1.5Gy
  • 腹部照射と全肺照射を行う場合、原則として両者を同時に開始する。血液毒性などで照射中断せざるを得ない時は、全肺照射を優先し腹部照射を中断する。
  • 全肺照射の対象は、胸部X線写真で検出される多発肺転移である。CTでのみ検出しうるような微小肺転移症例は対象としない。

標準治療成績

  • NCI報告
    • 腎芽腫予後良好群(FH) Ⅰ-IV期 無病生存率/OS 92/98%, 85/96%, 90/95%, 80/90%
    • 腎芽腫予後不良群(UA) Ⅰ-IV期 無病生存率/OS 69/83%, 83/82%, 46-65/53-67%, 33-31/33-44%(ミスプリ?)