放治GL2012

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02-05 脳胚腫

基礎知識 胚腫は他の成分を持つ胚細胞腫(未熟奇形腫、胎児性癌、卵黄嚢腫、絨毛癌など)とは予後、照射野、線量が大きく異なる → 生検が必須。 化学療法が非常に奏功する。しかし化学療法単独では高率に再発するため、放射線が必須である。 放射線...
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03-08 唾液腺腫瘍

基礎知識/治療方針 唾液腺腫瘍の治療第一選択は手術である。 RTの適応は(1)ハイリスク症例に対する術後照射と(2)切除不能症例に対する根治照射である。具体的には組織型と臨床病期から適応を決める。 補助化学療法の有用性についてはコンセン...
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03-10 舌癌

基礎知識 舌癌は口腔がんの50%、多くは舌縁発生、80%以上が扁平上皮癌。 術前照射、根治照射、術後照射いずれもある 小線源(Ⅰ-II期)、外照射いずれもある 近年、局所進行癌に対する動注化学放射線治療が施行され、手術に匹敵する成績が報...
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03-11 原発不明頸部リンパ節転移

ざっくり言うと 下咽頭、喉頭の可能性は低い。照射意義は議論が分かれる。 対側粘膜照射は生存率改善に寄与しないかもしれない。 リンパ節転移の数、節外浸潤の有無から、化学療法併用の有無などを判定していく。節外浸潤があったり、リンパ節転移が複...
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04-04 縦隔腫瘍

ざっくり言うと 縦隔腫瘍の組織型は多彩であるが、放射線治療で主として問題となるのは、胸腺腫、胸腺癌、胚細胞腫瘍の3つである 正岡分類は主としてT因子の分類であり、N因子は考慮していない(M因子は考慮している) 正岡分類IVa期は要するに...
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02-06 上衣腫

基礎知識 標準治療は可及的切除±術後照射 術後照射はCSI+局所照射~省略まで、疾患としてリスクのスペクトラムが広い。 放射線治療 リスク分類 照射範囲 1) 病理学的高悪性度、天幕下腫瘍あるいは髄膜播種...
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02-05 脳胚腫

基礎知識 胚腫は他の成分を持つ胚細胞腫(未熟奇形腫、胎児性癌、卵黄嚢腫、絨毛癌など)とは予後、照射野、線量が大きく異なる → 生検が必須。 化学療法が非常に奏功する。しかし化学療法単独では高率に再発するため、放射線が必須である。 放射線...
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02-08 髄膜腫

基礎知識 髄膜腫はくも膜細胞から発生する benign meningioma GradeⅠ atypical meningioma GradeII anaplastic meningioma GradeIII atypical や an...
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02-02 低悪性度神経膠腫

基礎知識 原則として全摘出を目指す 低リスク症例以外では術後照射を行う。 低リスク症例に術後照射が必要かどうかは議論がわかれている。 化学療法はリスクの高い症例に有効な可能性があるがはっきりしない。 PORT群 vs 経過観察群で腫瘍制...
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02-01 悪性神経膠腫

基礎知識 標準治療は手術 → 放射線と化学療法の集学的治療。 放射線治療 CTV(拡大局所照射) 脳浮腫領域から1.5-2.0cm (ここに50Gy) CTV(局所照射) 残存腫瘍+腫瘍床から1.5-2.0cm (ここに10Gy...
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06-03 前立腺癌ー密封小線源永久挿入療法

適応と禁忌 適応 低リスク群および中リスク群の一部:シード治療単独 中リスクのうちT1-2b、GS:3+4、生検陽性率1/3以下、PSA<15ng/ml未満の場合を選択肢てシード治療単独とする施設がある 除外項目 ...
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09-04-1 横紋筋肉腫

基礎知識 組織型は胎児型と胞巣型に分類できる 胎児型が小児で最多 胎児型は頭頸部か泌尿器の発生が多い 胎児型は予後良好、胞巣型は予後不良 原発部位による予後分類 用語 定義 予後良好部位 眼窩、傍髄膜...
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09-03 神経芽腫

基礎知識 副腎髄質または傍脊髄部に発生する(これらの部位には交感神経系組織が存在する) 乳児発見される神経芽腫の多くは自然退縮する予後良好群 → スクリーニングは2004年に中止 新生児に腹部膨満で発見される4S期は予後良好。肝転移が巨...
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09-01 小児(総論)

従来は一期的根治術を目指していた。 化学療法の飛躍的進歩により術前療法が奏功するようになり、二期手術(=化学療法で腫瘍縮小後に行う手術)により安全に根治術ができるようになった。 今日では二期手術を前提に、術後照射の線量を以下に減らすか、い...
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02-03 髄芽腫

基礎知識 術後照射の絶対適応。 手術のみでは治癒不能。 手術+PORTで治癒率約60%。 全脳全脊髄照射+boost照射を行う。 3歳未満のRTは有害事象が大きいため、可能な限り化学療法でRT開始を3歳以上に引き延ばす。 放射線治療...
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08-03 節外性リンパ腫

標準治療 節外性リンパ腫のRTは原則的に非ホジキンリンパ腫の方針が基本 臓器の特異性が治療方針に影響する場合(脳、精巣=睾丸など) 各臓器に多い病理組織の特徴が治療法の決定に重要な場合(眼窩、胃、鼻など) 脳 大部分がDLBCL...
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08-02 非ホジキンリンパ腫

標準治療 低悪性度(indolent)限局期:RT単独で治癒または長期寛解可能。 低悪性度(indolent)進行期: 標準治療未確立。RTは有症状病巣への緩和照射。 中高悪性度(agressive)限局期:薬物療法。RTは地固めで施行...
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04-01 非小細胞肺がん

標準治療 切除不能例のうち、遠隔転移(-)、悪性胸水(-)、心嚢水(-)の症例が局所制御目的の根治RTの適応となる 根治RTの適応はN2ⅢA期、多発結節・体側肺門リンパ節転移を除くⅢB期(およそII、Ⅲ期であるが、N2までということ。つ...
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09-06 全身照射(total body irradiation ; TBI)

標準治療 TBIの目的: (1) 残存する腫瘍細胞の死滅 (2)宿主を免疫抑制状態としてドナーからの造血幹細胞の生着を促す 適応:主として(1)寛解期の高リスクAML (2)再発ALL(特に早期再発例) 放射線治療 処方線量 1...
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09-02 ウィルムス腫瘍

標準治療 ウィルムス腫瘍とは 広義: 小児腎腫瘍の総称 狭義: 腎芽腫(neproblastoma)とその亜型 ウィルムス腫瘍の治療成績は集学的治療により飛躍的に向上した 化学療法 化学療法のレジメンはリスク分類に従って選...
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08-05 皮膚癌

標準治療 RTが関与する代表的な皮膚腫瘍として、1)基底細胞癌および有棘細胞癌 2)悪性黒色腫 3)パジェット病 4)皮膚原発悪性リンパ腫、がある 基底細胞癌および有棘細胞癌 手術が基本 RTは根治目的あるいは術後照射として使用...
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08-04 多発性骨髄腫

治療方針 骨髄腫は形質細胞(=成熟したB細胞のこと)由来である 骨髄腫は治療反応性良好だが根治困難である 骨髄腫は形質細胞が産生する免疫グロブリン由来の「M蛋白」を特徴とする 骨髄腫の治療は化学療法が中心である 骨髄腫の分類 多発性...
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06-03 前立腺癌-密封小線源永久挿入療法-

治療方針 リスク 治療方針 低リスク(および中リスクの一部) シード単独 中・高リスク シード + 外部照射併用 放射線治療 シード単独療法では144Gyが一般的 術中計画法では前立腺...
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06-04 精巣(睾丸)腫瘍

治療方針 成人の精巣腫瘍の大半は胚細胞腫瘍である。 胚細胞腫瘍は治療上、「精上皮腫」と「非精上皮腫」に分類される。 精上皮腫と非精上皮腫が混在する場合、治療上は非精上皮腫として扱う。 RTの適応は精上皮腫のみ。精上皮腫のうちⅠ、IIA、...
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06-05 陰茎癌

治療方針 陰茎癌の標準治療は手術であるがRTは局所制御率、生存率ともに手術に匹敵する 陰茎温存を希望する早期症例(Tis~T2N0M0)は根治RTの適応である 放射線治療 「0~I期症例」と「T2症例」の2タイプが考えられる 0...
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05-05 胆道癌

胆道癌の分類 肝内胆管癌 肝門部胆管癌 胆嚢癌 上中下部胆管癌 線量は通常分割照射で50Gy程度 予後 肝内・肝外胆管癌の大規模疫学調査でPORTの有用性が示されている。 肝内胆管癌 mOS 手術単独 vs. PORT併用 ...
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05-04 原発性肝細胞癌

原発病巣5cm以下の原発性肝癌へのSRTに保険適応あり TACE vs. TACE+RTにてRT追加で生存期間延長の報告あり X線通常分割照射、X線SRT、陽子線、重粒子線などの報告がある 全肝照射は適応なし 治療計画CTは空腹時が望まし...
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04-05 乳がん

化学療法との併用 化学療法先行が原則。 適切な化学療法施行下においては半年程度の照射開始遅延は問題なし。 同時併用についてはコンセンサスなし。 手術との時期 術後 20週以内に照射開始すべき。 ブースト照射について 本来...
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05-03 肛門管癌

治療方針 肛門扁平上皮癌の標準治療:cCRT(5FU+MMC) → 再発例に救済手術 肛門扁平上皮癌(T1N0M0=原発2cm以下でN0M0)にはRT単独も可能 肛門腺癌の治療法にはコンセンサスなし。 放射線治療 予防域: 骨盤...
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03-05 中咽頭がん

亜部位 前壁=舌根、喉頭蓋谷(舌根と覚える) 側壁=口蓋扁桃+扁桃窩+口蓋弓+舌扁桃溝(扁桃と覚える) 上壁=軟口蓋+口蓋垂(軟口蓋+口蓋垂と覚える) 後壁 側壁が最多(60%) 中咽頭は...
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