去勢抵抗性前立腺がん(castration resistant prostate cancer)

定義

去勢抵抗性前立腺がん(castration resistant prostate cancer)とは、アンドロゲン遮断療法(Androgen-deprivation therapy : ADT)に耐性を獲得した前立腺がんのことである。

CRPCは(1)副腎由来アンドロゲンにより増殖する前立腺がん (2) アンドロゲン受容体の刺激なしで増殖可能となった前立腺がん、から成ると考えられている。

CRPCの臨床的特徴

  • CRPCは一般に予後不良である。
  • CPRCの90%以上に骨転移がある。

CRPCの治療

  • ホルモン薬(エンザルタミド=イクスタンジ(R)、アビラテロン=ザイティガ(R))
  • 化学療法(ドセタキセル、カバジタキセル、いずれもタキサン系)

ドセタキセル 75mg/m3 3週間ごと、効果がなくなるまで or 有害事象で継続できなくなるまで、最大10コース程度。
カバジタキセル 20mg/m3程度、ドセタキセルの耐性を克服する目的で開発された薬剤。

  • 骨転移に対して塩化ラジウム(Ra-223 : Alpharadin)
  • 化学療法以前の時代にはADT+プレドニゾロンが使用された。プレドニゾロンは副腎由来のアンドロゲンを抑制する目的であった。

参考

『がん読本』(2017 No.7)

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