放射線治療専門医受験記(放射線物理学まとめ)

放射線の単位

概念 単位
吸収線量(absorbed dose) [J/kg] = [Gy]
等価線量 [C/kg]
比放射能 [Bq/g
線エネルギー付与 [keV/μm]

吸収線量 : [J/kg] = [Gy]

  • 吸収線量とは放射線の照射によって単位質量あたりの物質が吸収するエネルギー量を言う。

照射線量 (exposure) : [C/kg]=3870 [R]

  • 照射線量は、自由空気電離箱(free air chamber)で測定される量を1928年に国際的な共通単位として導入した最も歴史のある線量である。
  • 照射線量は、乾燥空気に対する電離能力で定義されたX線やγ線の線量である。
  • 国際単位系の単位はクーロン毎キログラム (C/kg)
  • CGS静電単位系の単位は esu/cm3 に等しいレントゲン (R) である。
  • 1 C/kg = ~3870 R
  • 1 R = ~2.58×10−4 C/kg

等価線量(英: equivalent dose) : 単位はシーベルト(記号:Sv)

放射線防護のための人体の各臓器の被曝線量を表す線量概念を言う。放射線を被曝した人体組織の臓器吸収線量に放射線荷重係数を乗じたものとして定義され、単位はが用いられる[1]。
ただし、等価線量は放射線防護量であるので、あくまで確率的影響のリスク制限に用いるためのものである[2]。そのため、同じく臓器の被曝でも、確定的影響を問題とするような場合は臓器吸収線量(Gy)が用いられる[3][4]。

比放射能(specific radioactivityまたはspecific activity) =質量放射能

  • 放射性同位体を含む物質の、単位質量あたりの放射能の強さのこと。
  • 言い換えれば単位時間・単位質量あたりに同一の放射性物質が壊変する回数。
  • SI単位で表せばBq/g

線エネルギー付与(LET:Linear Energy Transfer)

  • 荷電粒子放射線の単位長さ(1μm)あたりのエネルギー損失量 [keV/μm] を線エネルギー付与(LET;Linear Energy Transfer)と呼ぶ。
  • 電荷の無いガンマ線や X 線、中性子線には本来適用できないが、物質との相互作用によって発生する荷電粒子線(二次線)に適用したものをその中性の放射線の LET としている。

Ci(キュリー)とBq(ベクレル)

  • Ciが旧単位、Bqが新単位
  • 1Ci = 37GBq
  • 1Bq = 27pCi

放射線の種類

出典 ATOMICA

電離放射線とは、物質に電離作用を及ぼす放射線である。一般には、電離放射線を単に放射線と称している。電離放射線には荷電粒子(アルファ線や電子線など)のように原子・分子を直接電離することができる直接電離(性)放射線と、エックス線や中性子線のように、いったん原子の束縛電子や原子核と相互作用して荷電粒子線を発生させ、二次的に発生した荷電粒子線が物質に電離作用を及ぼす間接電離(性)放射線がある。

  • 電離放射線は直接電離放射線と間接電離放射線に分類される
  • 直接電離放射線線=荷電粒子(α線、電子線など)
  • 間接電離放射線=非荷電粒子(X線、中性子線など)
  • 放射線は「電離」放射線と「非電離」放射線に分類される
  • 違いはあたった時に対象物質を電離(=イオン化)できるかどうか。できれば電離、できなければ非電離。つまりこの場合の電離は電離能(+)を意味する。
  • 一般には、電離放射線を単に放射線と称している。
  • 紫外線や可視光線は電離能力が皆無というわけではないが弱いので通常は非電離放射線と呼ばれる。

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