日経メディカルの公開している癌のいろはシリーズより食道がんの記事のまとめを作成した。
標準治療
- 欧米では術前化学療法 or 術前化学放射線治療が標準治療である。
- 世界的には切除可能食道がんに対しては、術前化学療法or術前化学放射線治療を行い、その後手術を行うのが標準的である。
- 日本では術前化学療法+手術が標準的である。★日本ではなぜ術前CRT → 手術は一般的ではないのか?
- 根治CRTに関しては欧米では、治療中に評価して奏効例には継続する。日本ではとりあえずCRTを完遂し、遺残・再発例にサルベージ手術を行う。
根治的CRT
- RTOG8501: 根治CRTの意義を証明した
- 米国では50.4Gyの化学放射線療法が標準治療
- 日本(単施設)のレトロスペクティブ研究では、ステージⅠでは手術とCRTの成績は拮抗、II、IIIではわずかに手術が上回った → 生存率は手術とCRTで大差なし。
- CRTの将来の発展には、サルベージ手術の確立が必要である。
遠隔転移に対する全身化学療法
- 食道がんの約20%に遠隔転移(+)
- 1st line : FP、NDP+5FU、DCFなど
- ネダプラチンは日本にしかない薬剤である
- 2nd line ドセタキセル以外の薬剤はまだ検討中の段階。
臨床試験
- JCOG9204試験: 手術単独 vs 術後FP2コース。 → 術後化学療法はFP2コースが標準となる
- JCOG9906 : 食道癌II-III。FP + RT 60Gy 。CR:62%。3y生存割合 44.7%、5y生存割合 36.8% → CRTは治療の選択肢の1つとなる
- JCOG9907 : 食道癌II-III。FP2コース 術前 vs 術後。 → 術前化学療法が標準となる。術後ケモ群 3y生存割合:48%、5y生存割合:38%。術前ケモ群 3y生存割合:63%、5y生存割合:60%。
- RTOG8501 : 食道癌Ⅰ-III、RT単独 vs CRT(FP併用)。5yOS 0% vs 27% (p < 0.0001) → RT単独ではなくCRTが標準となる
『臨床・病理 食道癌取扱い規約』
- T因子:T1-4はTNMと同様。T1aは粘膜内病変であり、EP(Tis)からMMまで3段階に分類される。T1bは粘膜下層病変。
- N因子 : N1-N4に分類。リンパ節を部位で1-4群に分類する。術式もこれにあわせてD1-D3がある(それぞれ数字の領域まで郭清する)。

コメント