Mercuryの管理ツールの起動
Mercuryの設定は管理画面から行う。Xampp Control PanelからMercrusyを[Start]で起動すると[Admin]ボタンが押せるようになるのでこれをクリックすると、
以下のようなMercury32の管理画面が起動する。このConfigurationメニュー以下を使用してMercuryを設定していく。
Mercuryの設定の考え方
Mercuryの設定は4つの部分にわけて考えると理解しやすい。
(1) Mercury Core Moduleの設定(Mercury全体に共通する設定)
(2) Mercury Protocol Modulesの設定(SMTP、POPなど各プロトコルごとの設定)
(3) 起動するプロトコルの設定
(4) ユーザーの管理
それぞれ管理画面のConfiguration以下の以下のメニューから設定できる。
以下、順を追って最低限Mercuryを動かすのに必要な設定を見て行こう。
コア設定(Mercury全体の共通設定)
ここでは主に以下2つの設定をすることになる。
(1) [General] タブのInternet name for this systemに、自分のメールサーバーのドメイン名あるいはIPアドレスを入力する。
(2) [Local Domains]タブにメールサーバーのローカル名とインターネット名を入力する。
使用するモジュールの選択
Protocol modules…から使用するものにチェック、使用しないもののチェックを外す。
メール送受信に必要な最低限のプロトコルは以下のものである。
メールの送信に必要なモジュール
MercuryS SMTP Serverは必須である。これに加えてMercuryE SMTP ClientあるいはMercuryC SMTP Clientのいずれか1つが必要となる。
MercuryEとMercuryCはいずれか一方だけが使用可能である。従ってS+EかS+Cの組み合わせで運用することになる。
MercuryEとMercuryCの違いは以下の通り。
MercuryE | MercuryC | |
メール配信の仕組み | 相手サーバーに直接メールを送信 | 外部サーバーを経由して相手サーバーにメールを送信 |
OP25B対策 | 不可能 | 可能 |
従ってOP25B対策が必要なら(今日ほぼ必須であろう)MercuryCを選択することになる。
メール受信に必要なモジュール
MercuryP POP3 Server
プロトコルごとの設定
使用するプロトコルの設定を行っていく。以下ではMercurySとMercuryCの設定を説明する。POPは設定しなくてもそのままで使用可能である。
MercurySの設定
Connction controlに設定をする。下記の2箇所にチェックを入れるとセキュリティが高まる(メールを送受信するだけなら必須ではない)。Authenticated SMTP conncetions may relay mailにチェックした場合、AUTH Password fileの設定も必要となる。任意の場所に空ファイルを作成して、そのパスをここに記述すればよい。(この画面からは設定ファイルを新規作成できないため、上記のようなちょっとまどろっこしい手続きが必要である。)
続けてオプションであるが[SSL]タブからSSL通信対応にすることもできる。この画面から必要な認証ファイルも作成可能である。
MercuryCの設定
SMTP “Smart” Host detailsに使用する外部サーバーの設定を記述する。以下の画面はGmailを使用する例である。
Smart host name : smtp.gmail.com
Connection port/type : 587 SSL encryption via STARTTLS command
Login username : GmailのID
Password : Gmailのパスワード
なおGmailを外部サーバーとして使用する場合、2016/12/11現在では「ブロックされたログインについてご確認くだ
このメールにあるリンクから「安全性の低いアプリ」のアクセスをオンにすることによって、Mercuryからの外部メール送信が可能になる。
ユーザーの管理
Manage local uses…からユーザー(IDとパスワード)の管理を行う。
補足:実際に設定していてはまったこと
postmasterというユーザーが最初から作成されているが、特殊なユーザーのようでこのユーザーにメールを送っても受信できない。と思いきや、実際にはpostmaster=Adminユーザーであり、postmasterに送信していたメールはAdminのアカウントで受信することができていた。
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