定義
診療ガイドラインとは、これまでに蓄積された医学情報を体系的に比較・吟味し、ある特定の臨床場面での意思決定を支援するために、作成された文書である。
1990年には米国科学アカデミーに属するInstitute of Medicineは診療ガイドラインを以下のように定義している。
「医療者と患者が特定の臨床場面で適切な決断を下せるよう支援する目的で、体系的な方法に則って作成された文書」と定義し、EBMの手順で作成することに最大の特徴があるとした。」
ガイドラインの推奨グレード
ガイドラインは1つの臨床的な疑問に対して1つの回答を与える、1問1答形式で記述サれていることが多い。この際の回答にはグレードが付けられている。以下にグレードの1例としてMinds推奨グレードを引用する。
Minds推奨グレード
推奨グレード | 内容 |
A | 強い科学的根拠があり、行うよう強く勧められる。 |
B | 科学的根拠があり、行うよう勧められる。 |
C1 | 科学的根拠はないが、行うよう勧められる。 |
C2 | 科学的根拠がなく、行わないよう勧められる。 |
D | 無効性あるいは害を示す科学的根拠があり、行わないよう勧められる。 |
参考
福井次矢, 他編. Minds診療ガイドライン作成の手引き 2007. Minds. 2007.
Institute of Medicine (U.S.). Committee on Clinical Practice Guidelines, Field MJ, Lohr KN. Guidelines for clinical practice. National Academies Press. 1992. p426.
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