説得的コミュニケーション

定義

説得的コミュニケーションとは、他者の態度(=心)を変容させ、それによって他者の行動を変化させることを目的としたコミュニケーションのことである。

説得的コミュニケーションの成功要因

説得的コミュニケーションの成功要因としては、(1)誰が説得するか(=説得者)(2)どう説得するか(=説得方法)の2つが重要である。

説得方法の種類

(1) 恐怖喚起コミュニケーション

「治療をしないと死にます」「タバコを吸うと寿命が縮みます」のように、説得に従わないと恐怖を味わうというメッセージを伝える方法。この方法は態度を変えるものの、行動を変える力は小さいと考えられている。恐怖に接した人間は、そのこと自体を考えることを回避する可能性があるためである。

(2) 段階的説得

最初は小さなことから妥協を引き出しなしくずしにする方法、最初に大きなことを提示して譲歩していると見せかけてこちらの説得に従わせるなどの方法がある。

(3) 強制

行動を強制(無理やりやらせる)する方法である。態度変容を引き起こす最も強い方法であると考えられている。納得していない自分(態度)と行為している自分(行動)の矛盾は、人間の心の中に認知的不協和と呼ばれる葛藤状態を作り出す。この葛藤状態を解消するためには、行動が強制された条件下では、人間は自分の態度を変容させる他ないため、態度を変容させると考えられている。

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