構成概念(construct)

構成概念とは、複雑な事象の理解や説明を簡単にしてくれる概念(=言葉)のことである。

平たく言えば、それがあるとなんとなく物事がわかる気がする便利な言葉のことである。

実在するかどうか(物理的に確認できるかどうか)は問わない。

例えば学力、景気、幸福、運気などは構成概念の例である。

現在では物理的に存在が確認されている、遺伝子や重力子なども提唱された当初は構成概念であった。

構成概念を扱う統計手法

目には見えないが、誰しもが日常的に当然のように使っている言葉の多くは構成概念であろう。なんとか論のような形で、本や話のテーマになるような言葉はまず構成概念と考えて間違いない。

そのように当たり前に使っている言葉であるにも関わらず、それが何なのかと改めて問われるとうまく説明できないのが常である。よくよく観察するといろんな人がいろんな意味に使っているからである。

そこでそのいろんな意見を集めてみて、構成概念を(通常は)更に別の構成概念で説明しようというのが「因子分析」である。

これをやると言葉と言葉の関係が浮かび上がってくるので、頭の中の言葉のネットワークが整理される効果が期待できる。

しかしながら言葉を言葉で説明するものである以上、説明された言葉の方はいくらかすっきりしても、説明に使用した方の言葉については、ではそれは何のか?という問が常に残るわけで、ある意味では終わりのない作業である。

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