AutoHotkey (略称AHK)はWindowsで動作するフリー、オープンソースのスクリプト言語である。
元来は、キーボードショートカット(=ホットキー)の設定をする目的で開発されたが、後に進化して現在は複雑なタスクを組み合わせたマクロを作成までできるまでになっている。
具体的に何の役に立つのかわからないとイメージがわかないと思うので、主な使用方法として以下のようなものを考えてみた。
1.グローバル(OS全体で有効)なキーボードショートカット(=ホットキー)の作成
例えばCtrl + Shift + G と押すとGoogle Chromeが起動する、のようなことができる。
2.特定のアプリでのみ有効なキーボードショートカット(=ホットキー)の作成
例えばChromeの中だけとかWordのなかだけで有効なショートカットを作成できる。
3.文字列置換(hotstringと呼ばれる)
例えば@mと入力すると xxxxx@gmail.comのようなメアドに自動変換するような仕組みを作れる。日本語はIMEで日本語変換するのが必須なのでこの手のツールはマイナーであるが、英語のようなアルファベットのみの世界では変換などしないから、この手の機能は特に有効と思われる。日本語環境ではIMEに辞書項目を追加することで同様の機能を達成可能である。しかしながらプログラミングのように基本日本語変換をせず、ローマ字のみを入力していくような場合には非常に役にたつ。なお本機能だけに特化したツールとしてPhraseExpressというのもある。この機能だけを使いたいならこちらの方が簡単である。
4.マクロ
例えば複数のアプリを一括で起動/終了するとか、あるアプリを起動して、ある操作を自動で実行されるというようなことができる。ダイアログ画面を表示してユーザーと対話的に操作をすすめるちょっとしたGUIアプリも開発可能である。
この手の機能を扱うフリーソフトもあるが決定的なものがなく、スクリプトを書くことさえ厭わなければ、機能の豊富さや柔軟性ではAutoHotKeyは決定版といえる完成度を誇っている。正直これまで知らずに生きてきて損をしたと思った。ご興味のある方は是非試して頂ければと思う。
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