De Moor JS, Mariotto AB, Parry C, Alfano CM, Padgett L, Kent EE, et al. Cancer survivors in the United States: prevalence across the survivorship trajectory and implications for care. Cancer Epidemiology and Prevention Biomarkers. 2013;22: 561–570.
背景
がんサバイバーは増え続けている。がんサバイバーは医学的ケア、心理社会的支援、実際的な援助において異なる必要を持つ多様な集団である。サバイバーシップ研究および実践に資する情報を提供するため、本論文ではがんサバイバーの有病集団(prevalence population)を全体として、またがんの部位別および診断後の経過年数で分類して示す。
方法
米国SEERデータベースから1975-2000年のがんの発生数および生存のデータを取得した。
2012年以降のがん有病率は有病率発生アプローチモデル(Prevalence Incidence Approach Model)を用いて推定した、即ち発生率と生存のトレンドは未来においても一定であると仮定する一方、米工の人口は動的に変動するものと推定した。
結果
2012年1月時点、米国には約1370万人のがんサバイバーがおり、2022年には1800万人に達すると予想される。
診断後5年以上生存しているものが64%、10年以上が40%、20年以上が15%である。
次の10年間で、診断後5年以上生存するサバイバーは約37%増加し、1190万人に達すると予想される。
結論
サバイバーシップの軌跡(survivorship trajector)を通しての長期に渡る医学的、心理社会的、その他実際的な必要に応えるため、研究と実践の協調した予定が必要である。
インパクト
サバイバーシップの軌跡(survivorship trajector)を通しての有病率の推定は、国家の研究計画および健康サービスに関する見通しに情報を与えるものである。
導入
がんサバイバーが増える背景
(1) がん生存率の改善(早期発見と治療の進歩)
(2) 社会の高齢化
がんサバイバーの医療費
がん患者では診断後1年と、死の前の1年に最も医療費がかかる。
しかしその間の期間においても、がんサバイバーの医療費は、一般集団の約2倍である(11)
サバイバーシップの軌跡(survivorship traejctory)
がんおよびがん治療がもたらす最も典型的な問題:機能制限、倦怠感、疼痛、認知機能の変化、身体イメージに関する不安、性的機能不全、心理社会的問題、社会経済的問題(12-16)
がん治療の晩期有害事象の例:二次がん、心血管障害、泌尿生殖器障害、消化管障害、性腺障害、内分泌障害、呼吸機能低下、神経学的障害
National Health Interview Surveyのデータ(60%以上が5年以上のサバイバー)によると、サバイバーの
30%がまあまあか不良な健康状態
17%が健康問題のために就労できない
58%が1つ以上の機能障害を持つ
いずれのカテゴリーでもがんサバイバーはがん既往のない人より健康状態および機能が低下している。
Clinical guidelines for survivorship care have been issued by professional societies and the Institute of Medicine (33).
However, to date, guidelines pertaining to survivorship care have been largely based on consensus rather than empirical data. The formal evaluation of follow-up care models is in its infancy, and most comparative studies in this area have focused on survivors at low risk for adverse health outcomes (33).
Few studies have evaluated the cost effectiveness of different approaches (33).
サバイバーシップに関するガイドラインは大半がコンセンサスに基づくものであり、経験的データに基づくものはまだ乏しい。様々なアプローチの費用対効果を検討したものはほとんどない。
結果
女性の乳がん、男性の前立腺がんが、がんサバイバーの2大リザーバーである
コメント