適性試験とは
就職活動などの際に適性検査を受けた経験のある方も多いだろう。適性とはいわば、もって生まれた才能、能力のことである。ある仕事をなすために必要な能力は様々ある。学習によって高められる能力もあるが、もって生まれたものと言うべきものもあるだろう。要するにそれが適性である。
適性試験は、自分の適性を知り、職業での成功をおさめる手助けとなることを意図している。適性試験には有料のもの、無料のもの、科学的根拠のあるものないもの、色々ある。
以下にケン・ロビンソンの”Finding Your Element: How to Discover Your Talents and Passions and Transform Your Life“のpp.46-47を主な典拠としながら、代表的な適性試験を紹介する。
Clifton StrengthsFinder (ストレングス・ファインダー)
Gallup社の提供する有料のオンライン・テスト。自分の強みを築くために最も重要な潜在能力を同定することを目的としている。Donald O.Clifton博士とGallup社の科学者のチームによって作られた。
テストは177の質問からなり、34の適性をカバーしている。
実際に試験を受けるには、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』という本を購入してそこについているコードを入手するか、Webで直接料金を支払う必要がある。
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なお、日本のWebではリクルート社が提供している無料の適性試験であるグッドポイント診断がストレングス・ファインダーと並んで言及されることが多い。無料であるが受験にはリクナビNEXTへの会員登録が必要である。
General Aptitude Test Battery (GATB)
米国労働産業省が開発した職業適性試験。数十年の歴史がある。
9つの領域(一般的学習能力、言語能力、数的能力、空間能力、形態能力、事務能力、運動強調、指の器用さ、手の器用さ)の適性を測る。
テストは全体で12の部分からなる。被験者の必要に応じて、必要な部分のみテストが実施される。
テストを実施する人はGATBの認証を受ける必要がある。
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CareerScope test
Vocational Research Instituteの提供する興味と適性の両方を測定するテスト。あなたのがどこに興味があるのか、それがあなたの強みとどうマッチするのかを同定する。
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O*NET Ability Profiler
O*NETデータベース(数百の職業の鍵となる特徴を定義したデータベース)を創ったOccupational Information Networkによる適性試験である。
9つの領域(言語能力、算術推論能力、計算能力、空間能力、形態能力、事務能力、運動協調能力、指の器用さ、手の器用さ)を評価する。GATBと領域がにているのは、両者に米国労働省が関与しているためである。
800以上の職業を定義したO*NET Onlineとリンクしている。
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米国では上記のようないくつかの有力な適性試験がある。現状日本で利用できるのは残念ながら、ほぼストレングス・ファインダー一択であろう。約2000円の料金がかかり決して安価な試験とは言えないが、実際に試験を受けてみると自分を客観的に知る手助けとなり、その価値はあるのではないかと思う。
参考
上記の本の原著は以下です。


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