タスキギー梅毒実験 (Tuskegee syphilis experiment)

定義

タスキギー梅毒実験(Tuskegee syphilis experiment)とは、アメリカ南部タスキギーで、貧しいアフリカ系アメリカ人男性約600人を対象として、1932年~1972年の40年にわたって米国政府(公衆衛生局)が実施した医学研究である。この研究の目的は梅毒の自然史を観察することであった。

タスキギー研究が開始された当時の梅毒の治療薬は水銀剤、砒素剤、サルバルサン(salvarsan)などであり、有毒性が強く治療効果は乏しかった。当時の医学水準からすれば梅毒は積極的治療するよりも、むしろ経過観察した方がよいのではないかとの問から出発した研究であったとされている。

しかし1945年頃からペニシリン(penicillin)が梅毒の治療に使用可能となり、その効果は明らかであったにも関わらず、タスキギー梅毒研究の被験者にはペニシリン治療が行われることなく、そのまま自然史を観察されていたのである。

1972年、マスコミで暴露され社会問題化した。

1997年にクリントン大統領が公式に謝罪した。

医学研究倫理を考える上でしばしば言及される有名事件である。

参考

Tuskegee syphilis experiment - Wikipedia

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