[R]{psych} alpha() : 内的整合性信頼性の指標であるクロンバックα係数などを出力する

説明

psych::alpha()は信頼性の1種である内的整合性信頼性(internal consistency reliability)の指標を出力する関数である。具体的には以下の内容を出力する。

  • クロンバックのα係数(Cronbach’s coefficient alpha)
  • グットマンのラムダ6(Guttman’s Lambda 6)
  • 項目-全体相関(item – whole correlations)
  • alpha(項目省略時)
  • 項目の平均と標準偏差

使用法(通常)

alpha(データフレーム、keys=c(1,1,1...) )

データフレームは行にオブザベーション、列に信頼性係数を算出するひとまとまりの変数を含むデザインとする。

keysは質問項目に逆転項目が含まれる場合に使用する。非逆転項目を1、逆転項目を-1としてベクトルの形で指定する。

使用法(完全)

alpha(x, keys=NULL,cumulative=FALSE, title=NULL, max=10,na.rm = TRUE,
check.keys=FALSE,n.iter=1,delete=TRUE,use="pairwise")

引数

xデータフレーム、データ行列、分散行列、共分散行列のいずれか。
keysデータ内に逆転項目が含まれる場合、全項目の方向を指定するか、あるいは逆転する項目のベクトルを与える。
title今回の関数実行を同定するための任意の文字列
cumulative論理値。項目の和あるいは項目の平均のいずれを反映すべきか。デフォルト値(FALSE)は平均。
max カテゴリの頻度を報告する場合に考慮するカテゴリ/項目の数デフォルト値は10。link{response.frequencies}に渡される。
na.rm論理値。デフォルトは欠損値を除去しペアワイズ補正を行う。
check.keys論理値。TRUEの場合、最初の主成分を見つけ、因子負荷量が負である項目を逆転させる(要するに逆転項目と思しき項目を自動で検出して逆転までさせてくれる)。逆転させた場合には警告メッセージを出力する。
n.iterブートストラップ法による信頼区間推定が必要な場合に、繰り返し階数を指定する。
delete分散0の項目を削除し警告メッセージを出す。
usecor()関数に渡されるオプション。”everything”, “all.obs”, “complete.obs”, “na.or.complete”, “pairwise.complete.obs”のいずれかを指定。デフォルト値は”pairwise”。

出力例

Reliability analysis   
Call: alpha(x = df2[, DAI_VAR])

  raw_alpha std.alpha G6(smc) average_r S/N    ase mean   sd
      0.86      0.86    0.94      0.18   6 0.0047  3.6 0.83

 lower alpha upper     95% confidence boundaries
0.85 0.86 0.87 

 Reliability if an item is dropped:
      raw_alpha std.alpha G6(smc) average_r S/N alpha se
Q3_2       0.85      0.85    0.93      0.18 5.7   0.0049
Q3_3       0.85      0.85    0.93      0.18 5.7   0.0049
Q3_4       0.85      0.85    0.93      0.18 5.6   0.0049

 Item statistics 
         n raw.r std.r r.cor r.drop mean  sd
Q3_2  2878  0.54  0.52  0.51   0.47  3.6 2.0
Q3_3  2881  0.53  0.51  0.49   0.46  3.4 1.9
Q3_4  2866  0.58  0.56  0.55   0.51  3.6 1.9

Non missing response frequency for each item
         1    2    3    4    5    6    7 miss
Q3_2  0.25 0.09 0.04 0.32 0.13 0.06 0.11 0.02
Q3_3  0.26 0.11 0.06 0.28 0.17 0.05 0.07 0.02
Q3_4  0.23 0.10 0.05 0.29 0.17 0.06 0.09 0.03

出力の読み方

raw_alphaは素点から計算したα係数。

std.alphaは標準化得点から計算したα係数。

Reliability if an item is dropped: 以下では、各項目を省略した場合にα係数がどのように変化するかを表示している。

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