中心極限定理 (central limit theorem : CLT)

定義

中心極限定理 (central limit theorem : CLT)とは、母集団の分布の形のいかんによらず、標本数が大きくなるにつれ、標本平均の分布は正規分布に近づくという法則のことである。

中心極限定理によれば、母集団分布と標本分布の間には以下の関係性がある。

μx_bar=μ、σx_bar=σ/√n

μx_barは標本分布の平均値、μは母集団の平均値。

σx_barは標本分布の分散、σは母集団の分散、nはサンプル数。

上記の意味するところは、標本抽出を繰り返しながら標本分布の平均と分散を求める時、(1)標本分布の平均はそのまま母集団の平均の推定値として使用できるということ、(2)標本分布の分散は母集団の分布とは一致せず、nの1/2乗で近づいていくということである。

分散が推定の正確性(precision)を表すことを考え合わせると、例えば推定の正確性を2倍にするには、2の2乗=4倍の標本数が必要であることを意味している。