[UTD] 放射線肺臓炎の治療

治療方針

症状のある亜急性発症の有放射線肺臓炎にはステロイド治療が行われることが一般的である。

ステロイド、抗生剤、ヘパリン投与による放射線肺臓炎の予防効果は示されたことがない。

過去の照射により肺線維化を起こした患者に対するステロイドの効果は期待し難い。

コラーゲン合成および沈着を抑制する薬剤により、線維化を遅延させられるかどうかは不明である。

無症候か極めて軽い症状の場合、その放射線肺臓炎は自然治癒する可能性がある → とりあえず経過観察。

はっきりとした症状を呈するか、肺機能が10%以上低下した場合などに、治療開始するべきという意見もある。

治療開始後は、一定期間(例:4-6週毎)に症状、CXR、肺機能評価を含めた外来での経過観察を続ける。

ステロイドが使用できない例、ステロイド抵抗性の例では、免疫抑制剤の使用を考慮してもよい。アザチオプリン、シクロフォスファミドが奏功したとの症例報告がある。

ステロイドの使い方

一般的には、プレドニン(最低 60mg/日)を2週間投与し、以後2~3週間かけて漸減していく。漸減法の明確なガイドラインは乏しい。

ステロイドは放射線関連器質化肺炎に有効かもしれない。しかしステロイド治療を中止すると、症状と画像上の異常所見がしばしば再発する。

プレドニン 20mg/日が1ヶ月以上続く場合、ニューモシスチス肺炎の予防(バクタなど)が推奨される。

その他のステロイド有害事象対策も必要である。

ステロイドの作用機序

プレドニン使用の推奨は、臨床経験およびグルココルチコイドの放射線肺臓炎に対する防御効果を示したマウス実験に基づいている。

グルココルチコイドが放射線肺炎を減少させる機序:炎症、TNF-induced nitric oxide-mediated endothelial cell cytotoxicity、リンパ毒性機序の抑制などが考えられている。

参考

[UTD] Radiation-induced lung injury (Literature review current through: Jan 2017. | This topic last updated: Jul 19, 2016.)

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