目的
- 直腸がんに対する周術期RTが局所制御を改善することは知られているが、直腸肛門機能に対する長期的な影響に対する報告は乏しい
- 本研究の目的は、短期間・高線量(5Gy x 5Fr)の直腸がんに対する周術期RTの長期的な直腸肛門機能に対する影響を調べること
方法
- Stockholm Radiotherapy Trial(RCT)の参加者から選ばれた64名の患者に対して、QOL質問紙、理学所見、直腸肛門内圧計、肛門内超音波検査を行った。
- 64名中、21名がRT(+)、43名がRT(-)であった。
結果
- 低前方切除術後患者において肛門直腸機能障害はよくあることであり、そのリスクはRTによって高まっていた。
- 照射群 vs 非照射群の比較結果は以下のとおり–便失禁 57 vs. 26 %, p=0.01–下着の汚染 38 vs. 16 %, p=0.04
–排便回数増加 20 vs. 10 回/週, p=0.02
–内圧計にて安静時圧 25 vs. 62 mmHg, p < 0.001
–内圧計にて搾り圧 104 vs. 143 mmHg, p < 0.05
–超音波にて肛門括約筋の瘢痕化 33 vs. 13 %, p < 0.03
–QOLスコアには有意差なし、但し便失禁(+)患者のQOLは便失禁(-)患者より低かった
考察
- 術後1年ほどは、便失禁の症状改善を報告する患者がしばしばいる。その後はほぼ症状固定化する。
- 仙骨神経刺激が直腸肛門機能障害に対する治療として有望かもしれないとの報告あり
結論
肛門括約筋を照射野に含む短期RTでは、直腸肛門機能を損傷し、永続的な消化管有害事象を増加させる。
文献
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