テキストエディタの中には文章を入力するとリアルタイムにアウトライン構造を解析して表示してくれるものがある。
テキストエディタではないがMicrosoft Wordのアウトライン機能もほぼこれに相当する(但しテキストエディタのように文字列のみからアウトライン構造を解析するわけではなく、見出し1,2などのスタイルを適応する必要がある)。
構造を意識しながら文章を書くために非常に便利な機能であり、使い慣れると必須と感じられる機能であるが、実際問題としてこの機能を備えているエディタはWindowsの日本語エディタに集中している。具体的には、秀丸、サクラエディタ、EmEditor、MIFES、WZ Editorなどに実装されている。
年齢を重ねつつソフトウェアの歴史を振り返ると、それぞれの時代に流行っている技術(OSであったり言語であったり)というものがあり、そこに開発者の資源が集中する。そして開発者という資源は結構限られている印象がある。
具体的に言えば、かつてのWindows全盛時代、日本語エディタ業界における主要な関心機能がアウトライン解析であったために、当該機能を備えたエディタが多数作られたと思われる。現在はApple全盛の時代であり、エディタ業界の主要な関心機能はマークダウンである。結果としてアウトライン解析枠のあるエディタはWindowsに集中、一方のマークダウン対応エディタはMacに集中している今日の状況が作り出されたのだと思われる。アウトライン解析、マークダウン両方使いたいユーザーにとっては満足のできる解に乏しい状態である。
そこで完全なマークダウン対応ではないが、少なくとも見出し/アウトラインに限定して秀丸をマークダウン対応させる設定を紹介したいと思う。マークダウンの見出し(#)を秀丸のアウトライン解析機能と組み合わせる方法である。
秀丸の[その他] → [ファイルタイプ別の設定] → [設定の対象] → [アウトライン] → [解析]を選んで下記画面のように設定すればよい。